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(idea2017年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
正月に並ぶ年中行事であるお盆。先祖を迎えるための盆棚(精霊棚)を飾るご家庭が多いかと思いますが、地域や家の習わしによって飾り方やお供えするものも様々です。
そこで、今回は8月に開催した「いちのせき市民フェスタ17」で公開アンケートを実施。当センターブースに訪れた方々に各ご家庭での盆棚について教えていただきました!
正月に並ぶ年中行事であるお盆。先祖を迎えるための盆棚(精霊棚)を飾るご家庭が多いかと思いますが、地域や家の習わしによって飾り方やお供えするものも様々です。
そこで、今回は8月に開催した「いちのせき市民フェスタ17」で公開アンケートを実施。当センターブースに訪れた方々に各ご家庭での盆棚について教えていただきました!
お盆は、ご先祖様の霊をお迎えするために行われる行事。その意味の一つは「お亡くなりになった方の霊をお祀りする」ことで、ご先祖様との命のつながりを確認する日となります。仏教では、お盆のことを「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、「盂蘭盆経」というお経が、お盆行事の元となっています。
東京や横浜、静岡などの地域では、新暦の7月(新盆)にお盆を迎えるそうですが、それ以外、つまり全国ほとんどの地域では、新暦の8月にお盆を迎えます。新暦8月のお盆は、新暦7月の新盆に対し「月遅れの盆」と呼ばれることもあります。
盆明けにスタッフが持ち寄った盆棚写真(特徴的部分)
公開アンケートでは、「お供え物」と「お飾り」について質問し、約30人の方にお答えいただきました。今回は、その集計結果から見えた傾向や特徴などをご紹介します。
◎果物やお菓子の他に何か供えるものがあるかを聞くと、団子が上位に。そうした家では味付けをし
ない丸い団子をピラミッド型に積み上げるようです。
※つきたてのお餅やおふかしをお供えするという回答もありました。
◎料理には、肉等を避ける精進料理が一般的なようですが、その他にも「ネギやニンニクなどの臭い
がするものをあげない」「故人が好きだったものをあげる」「酢の物をあげる/あげない」など、
各家・地域によって習わしがあるようです。
◎お供え物は「霊供膳(りゅうぐうぜん)」と呼ばれるお膳のセットに盛り付ける家が多い中、蓮の葉
の上に直接ご飯などを供える(写真D参照)という回答も少数ながらありました。
◎お供え物の他に盆棚に飾るものについては、「きゅうり(馬)なす(牛)」という回答が一番多か
ったです。これは、きゅうりとなすに苧殻や割りばしをさして馬と牛に見立てた「精霊馬(しょう
りょううま)」と呼ばれるもので、地域や宗派によっては意味が異なるところもありますが、ご先
祖様が「馬に乗って早く帰って来てほしい」「牛に乗ってゆっくり戻ってほしい」という意味が込
められているものです。
◎次いで回答が多かったのは「昆布」でした。
昆布は喜びの気持ちを表しているといわれ、飾り方については、「盆棚の両脇に直接置く」(写真
B参照)という回答が多く、「縄などに結んで括りつける」(写真A参照)というご家庭もありまし
た。
いかがでしたでしょうか?それぞれの家の習わしや地域の風習があるかと思いますが、あらためて考えてみるとそれぞれに役割や意味があり、それを引き継ぎながら私たちはお盆を迎えているのですね。