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(idea 平成28年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆支配人:菅野 伸夫さん(岩手サファリパーク)
◆連絡先:〒029-3311一関市藤沢町黄海字山谷121-2
◆電話:0191-63-5660
◆FAX:0191-63-5666
◆ホームページ:http://www.iwate-safari.jp
◆営業時間:冬期間午前8時30分~午後4時30分
(通常営業時間 午前8時~午後5時)
一関ICから国道342号線を花泉方面へ、花と泉の公園を経由し花藤橋を渡り約45分、藤沢町黄海の山谷地域に岩手サファリパークがあります。
「本当に山ですよね」と優しく微笑むのは、岩手サファリパーク支配人の菅野さん。「岩手県にも動物園はありますが、サファリパークは間近でふれあえる唯一のテーマパーク」と続けます。
藤沢町にサファリパークが開園したのは平成20年4月のこと。「当初はね、藤沢町ではなく花泉町に開園する目的で一関に来たんですよ」と驚きの発言が。「初代社長は、動物たちが暮らすための自然環境はとてもよく整っているなと感じたようですが、用意された土地の面積が小さかったんですね」と続けます。「せっかく一関まできたのだからと、藤沢町の館が森高原まで足をのばした時、初代社長が『ここに東北サファリパークを作ろう!』と一目ぼれしたんです」と当時を振り返ります。
旧藤沢町の協力と山谷地域への住民説明の後、一目ぼれから1年半ほどで岩手サファリパークがオープンしたのです。
東北サファリパークは福島県二本松市と栃木県那須市にも施設があり、ライオン・トラといった肉食動物、キリン・ゾウといった草食動物などの動物を放し飼いし、その中を専用のバスで移動します。
「岩手サファリパークには50種500頭(羽)の動物たちがいます。とくにラオスから来たゾウは背中に乗ることができ一番人気」と語り、「ただこの時期は寒いですからね、越冬のため那須サファリパークに一時移動中。春にまた来ますよ」とにこり。
同社では地域の人にもっと気軽に動物とふれあってもらおうと、移動ミニサファリパークも実施しています。「毎年、一関市の農業祭、生協祭、藤沢の産業まつりや室根の牧場まつりで、見たり触れたりすることができます。依頼があれば学校を含めた各施設にお伺いしますよ」と語り、「震災後は沿岸部の子どもたちを招待しましたが、動物とふれあっているときのあのキラキラした笑顔、輝いていましたね」と続けます。
サファリパークで出会えるのは動物だけではありません。「逸材です」と菅野さんが語るのは同パーク内の専用バスの運転手さんのこと。「ふんつぁ~(藤沢)訛りで案内をするので、来園者を楽しませてくれるんですよ」と語ります。現在従業員42名のうち、調教が必要な特殊動物管理には市外から専門のスタッフを採用していますが、通常の飼育管理や飲食売店の運営事務職等はほとんどが町内もしくは市内の方々。
また、動物たちの餌は地域内の農家が育てた規格外野菜や、豊作のため余ってしまったという野菜を購入しています。「契約農家がいるわけではありません。本当に地域の方々が大切に育て、処分せざるを得ない野菜を購入させていただき動物たちに与えています。農家の方々に『食べきれないから』と格安で譲っていただき本当に感謝しています。なによりも外国産の餌に頼らない環境をここ藤沢で実現できています」と支配人だからこそ思う地域との関係性について語っていただきました。