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(idea 平成26年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
代表取締役:鈴木 達郎 さん
連絡先:〒029-0303 一関市東山町松川字地蔵150-1
電 話:0191—35-2700
FAX:0191-35-2703
赤いパッケージの「糖化納豆」を、みなさまのご家庭でも一度は食したことがあるのではないでしょうか?
農業閑散時期の副業として鈴木社長の祖父が作り始めた納豆は、大正13年に一関市山目の工場で製造販売を開始し、独自で開発した納豆の製法で昭和 24 年に特許を取得。その後、大豆加工食品の豆腐や油揚げ類、こんにゃく類の製造・販売にも事業を広げ、鈴木社長の父でもある先代が昭和 31 年に合資会社鈴清商店を設立しました。
一時は地元を離れていた鈴木社長でしたが販売部門の強化拡大のため帰郷。「当時はね、トラックを運転しながら売って歩いたもんだよ」と、当時を懐かしみます。昭和 53 年に株式会社鈴清食品を設立し公害対策に取り組みながら、製造ラインの強化のために、一関市中里に工場を置きました。「すべては『安全・安心』な食品をお届けするため。地域のみなさんにとって、工場が来るのは喜びだけではありません。共存するためには、いろんな思いがあると思うんです。ですから、私どもの工場がどんな工程でどのような作業をし、どのように汚水処理をしているか、地域の皆さんが納得し安心していただける様、説明会を開催しました」と語る鈴木社長。平成 20 年には、更なる品質向上のため東山町に本社工場を移転したのです。
時代の変化に対応しながら、約 1 世紀近くにわたって大豆を原料とした商品を供給し、古来の製法と味を守る株式会社鈴清食品。平成 20 年に本社工場を東山町に移設し現在に至りますが、なによりも、東山町松川に湧き出る水に社長は興味を惹かれたとのこと。日本百景に数えられる猊鼻渓を擁し、鉱物資源が豊富な東山町には、磐井清水という大変貴重な水資源もあります。水は大豆加工食品には欠かせない貴重な原料。「地域の皆様が大切にされている大変貴重な水資源です。それをどう活かすか。どのように地域に貢献できるかまだまだ我々は発展途中なのです」と語る鈴木社長。工場移設から6年、地元の安定雇用を第一に現在は開けた工場として小学生の工場見学受け入れや、東山町の夏の風物詩ともなっている「大相撲東関部屋の夏の合宿」へ豆腐提供など、地域との連携を大切にしています。
現在、同社では市内の様々な食品製造販売業とのコラボ商品を開発検討中とのこと。「市内にはさまざまな魅力を持った食品製造業があります。私たちもその 1企業でしかありません。市内の地場加工食品をもっとアピールできるように、他社と連携しながら、地産地消・地産外消に取り組んでいきたい」と語る鈴木社長。市内食品製造販売業と、どんなコラボ商品が仕上がるのかとても楽しみです。