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(idea 平成27年5月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆駅 長:千葉 勝雄 さん
◆連絡先:〒029-0202 一関市川崎町薄衣字法道地42番地3
◆電 話:0191—36-5170
◆FAX:0191-36-5180
一関市川崎町に新名所「道の駅 かわさき」がオープンしたのは平成15年4月(当時は川崎村)のこと。
一関市と宮城県気仙沼市を結ぶ国道284号線沿いで、農産物の直売所や郷土加工品販売を中心に、広いトイレや休憩施設も併設され、市内はもとより県内外からも人気がある道の駅です。
もともとは、地元の生活改善グループが中心となって農産物を販売した「ふれあい市」が始まりとなっており、平成9年には道の駅・農林産物直売施設の開設に向けて、地元住民30名ほどが「産直試験販売グループ」を立ち上げました。「当時は、『産直ならまだしも、こんな何もないところに年中無休の道の駅なんて、人は立ち寄らないんじゃないか?』という声も多く、国道の通過点にしか過ぎなかったこの地域に大型の道の駅ができることは住民にとって不安も大きかったようです」と語るのは駅長の千葉さん。地元農家の方々の機運が高まりはじめたのは、それから5年以上経った頃のこと。「地域を盛り上げるためにも、やってみっぺす!」と平成13年、現在の運営主体となる「ドンと市かわさき協同組合」を設立。現在では市内生産者240名、従業員24名と地域雇用の場であり、県内トップクラスの道の駅となりました。
「産直の大きな課題は冬期間の生産品不足」と語る千葉さん。「少しでも地元生産者が笑顔で農業に良い未来が築けるよう、冬期間の安定した生産のため独自の取り組みで意識向上を図っています」と続けます。
同組合では産直の課題でもある冬期商品不足解消の改善も含めた新しい活用法を創出する取り組みとして、組合独自予算の補助金「チャレンジ資金制度」を導入しています。
この補助金は、新しい品種や加工品など開発に関して組合員グループや班に先行投資を行うもので、「これまで10数件のグループや班で、アイスブランド・サクランボ、川崎特産のツルクビ芋の子で作ったカマボコやシュウマイなど新たな作付けや商品が開発され、川崎町に来ていただいたお客様が一年中充実した商品を手にしていただけるように日々努力しています」と千葉さん。産直施設を運営するうえで、「魅力ある商品をそろえていること」「売れる時間帯に常に商品があること」「良い商品を廉価で提供する事」を三原則に、運営を行っている同組合は、生産者・従業員一丸となって地域の魅力を発信すると共に、地域農業の活性を支援し、「また立ち寄りたくなる温かみのある道の駅」をめざしているのです。
岩手県では、少子化対策の取り組みとして、子育て家庭を社会全体で応援する「i・ファミリー・サービス事業」を実施しています。道の駅 かわさきは、その事業に協賛した、小さなお子様連れでも安心してご利用いただける「いわて子育て応援の店」です。おむつ替えコーナーの設置の他、ベビーカーのまま入店することができ、ミルク用のお湯も提供してくれるとのこと。地域に根ざす企業は、子育てにも優しい企業です。