※お願い※
記事内の写真や資料は、当情報誌での使用について許可をいただいて掲載しております。
無断での転載などの二次利用はご遠慮ください。
一関楽走会の皆さん
(idea 平成28年4月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆会 長:佐藤 東(さとうあずま)さん
◆連絡先:〒021-0902 一関市萩荘字川崎48-2
◆電 話:0191-24-3250
※連絡先・電話ともに事務局浅沼善治宛
◆HP:http://iwateiwai.com/rakusoukai/
◆例走会:毎月第1日曜日 朝6時 一関市役所本庁前
雪のちらつく2月の早朝、背中に「Ichinoseki」とデザインされた赤いジャージの人影が市役所前から1人、そしてまた1人、颯爽と走り去って行きます。それは毎月第1日曜の例走会後の一コマ、帰途につく「一関楽走会(以下楽走会)」のランナーたちの姿です。
希望郷いわて国体が開催されますが、楽走会は設立を昭和46年(前回岩手国体の翌年)に遡り、5月に45周年を迎えるという県内でも屈指の歴史を誇るランニングサークルです。楽しく走る事をモットーに65名(90代の方も!)が在籍する楽走会について、佐藤東会長、浅沼善治事務局長のお二人にお話を伺いました。
楽走会の活動は四季折々。前述の例走会はもとより、4月は観桜マラソンで桜を楽しみ、8月は12時間交代で走るピースマラソンと、佐藤会長が「走る楽しみは爽快な汗を流した後の一杯」と語る納涼ビアパーティ。秋は一関国際ハーフマラソンや市民駅伝への参加。一関文化センターから毛越寺を目指す恒例の元旦マラソンは第44回を数え、3月の総会も走ってから(総会マラソン)というのには驚かされます。
楽走会は年2回(春・秋)フルマラソンも行っていて、これまでに輩出した初完走者は取材時点で109人を数えます。佐藤会長が楽走会98人目のフルマラソン初完走者となった年、シドニーオリンピックで高橋尚子選手がマラソン金メダルを獲得しました。「フルマラソンを完走したことで見える景色が変わった」という佐藤会長は「42.195kmを走り切った自身の体験が高橋選手の凄さをより感じさせ本当に感動した」と話します。一方で、「明るく楽しく走るのが楽走会。生涯現役、健康で楽しく元気に暮らしたいならランニングを勧めたい。一緒に楽しく走りましょう」と続け、楽しく走る仲間を増やしていきたいという抱負も語ります。
例走会などの活動があるとはいえ、個人種目のマラソンでは普段の練習は質量ともに会員それぞれ。高齢化や一関以外に住む会員もいることから、ともすれば楽走会の活動や行事への参加率も減少傾向という課題もあります。そんな中、昭和49年から毎月発行され、先日発行された3月号が記念すべき500号を迎えた楽走会の会報は、時に楽走会の歴史を、時に会員同士を繋ぐタスキの役割も果たしていると言えます。
会報はカラー写真をふんだんに使ったお知らせや活動報告の他、会員からの寄稿(近況やマラソン大会への参加報告など)、MVP(毎月自己申告された走行距離を一覧表で掲載)などで構成。家に居ながらにして他の会員の動向を知ることができ、繋がりを感じられます。中でもレースへの参加報告は、大会の様子やレース中どんなことを考えながら走っていたかなど臨場感にあふれており、会員同士の刺激にもなっています。
会報作りを平成13年1月の第318号から引き継いで以降、15年以上欠かさず発行してきた浅沼事務局長は、積み重ねてきた誇りと充実感を表情に漂わせながら「原稿募集と定期発行の難しさ。校正を重ねたつもりでも間違いに気付かず発行してしまったことも」「楽走会45年間の歴史の重さと、継続してきた先輩方への感謝の思い」そう会報作りを振り返ってくれました。
春、新しい出会いの季節。今あなたの近くを走っているそのランナーも楽走会かも。新しいチャレンジへの一歩を一緒に走り出しませんか。
例走会の様子