※お願い※
記事内の写真や資料は、当情報誌での使用について許可をいただいて掲載しております。
無断での転載などの二次利用はご遠慮ください。
岩渕昭一さん(写真左)と 叩き手の皆さん
(idea 平成27年12月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆会長:岩渕 昭一 さん
◆連絡先:〒029-3311 一関市藤沢町黄海字天堤246
◆電話:0191—63-3850
藤沢地域黄海地区の中央部である二日町。地区の名を冠した藤沢地域唯一の創作和太鼓グループである二日町祭神太鼓は、一関市内を中心に県外や海外でも活躍しています。今回は団体の立ち上げから携わり、三代目会長を務める岩渕昭一さんと太鼓の叩き手の皆さんにお話を伺いました。
二日町では、毎年お盆に藤沢市民センター黄海分館を会場に二日町夏祭りが開かれます。
「夏祭りで自分たちも何かやってみよう」と考えた二日町自治会の青年部により、平成元年に二日町祭神太鼓は結成されました。「当時は太鼓の経験者もいなくて、見よう見まねで太鼓を作ったり、曲や振りを考えたね」と話す岩渕さん。近年は小中高生の叩き手を中心に活動していますが、大太鼓等の大きな道具以外は今でも団体の皆さんによる手作りです。
団体を立ち上げてからは、藤沢町内の行事だけでなく、結婚式での演奏依頼等も増え、これまでに一関市内の結婚式場は全て回ったそうです。
同時期に、他地域でも太鼓団体の活動が活発になり、他団体と交流する中で、平成5年に磐井太鼓同志会が設立されました。毎年、構成団体の地区を持ち回りで「いわい太鼓フェスティバル」や「日本太鼓ジュニアコンクール岩手県予選会(同会と岩手県太鼓連盟主催)」を開催し、交流を深めています。
岩渕さんが近年の活動で特に印象に残っていると話すのは、平成25年に行われた一関市と姉妹都市であるオーストラリアのセントラルハイランド市との国際姉妹都市郷土芸能団体派遣事業です。
セントラルハイランド市で行われた「多文化フェスティバル」へ同市から二日町祭神太鼓へ招待があり、6,500人を超える観客の前で演奏しました。「現地の方々は初めて見る太鼓に感動した様子だったし、子ども達も大勢の人を前に演奏して自信がついたようだった」と岩渕さんは振り返ります。
普段の活動は毎週土曜日の夜に二日町の練習場で練習しています。太鼓を教える岩渕さんは叩き手の小中高生や保護者の皆さんから“しょうちゃん”と呼ばれ、とても親しまれている様子が伝わってきました。
黄海小学校6年生の伊東多香子さんと千葉彩音さんは活動について「いろんな所に行って太鼓を叩いているときや間違えずに叩けたときが楽しい」「中学生になっても続けたい」と話し、岩渕さんも「行事や子どもの成長具合に合わせて振りを考えたり、子どもと交流する中で気持ちが若返る」と活動の楽しさを話します。また、今後の活動について「どの地域でも地元のお祭りには地元団体ということが多いが、他の地域での演奏の機会が増えればと思う。子どもも減ってきたので、黄海や二日町に限らず太鼓を叩いてみたいという人はいつでも参加してほしい」と語っていただきました。
平成25年に行われたセントラルハイランド市の 「多文化フェスティバル」での演奏