この団体は新しい道の駅のオープンにより発展的に解散しました
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(idea 平成26年4月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
組合長:菅原隆儀さん
連絡先:ふれあいむろね「旬菜館」
〒029-1202 一関市室根町矢越字高沢215-1
電 話:0191-64-3901
一関市から気仙沼市へ続く、国道284号線沿い。矢越駅の西約300mの場所に、室根産地直売組合が運営する「ふれあいむろね旬菜館」があります。豊かな自然に囲まれた明るい店内には、地域の新鮮野菜、海産物、果物、工芸品等が並び、町の情報発信の場、人と人とのふれあいの場にもなっています。
現在は、室根町を中心に約120名の方が出荷登録し、豊富な品揃えの中でも特に花の種類・量が多いことが強み。室根町には花農家が多く、お彼岸やお盆の時期は、切り花を買い求めるお客さんで賑わいます。また、陳列された商品の傍には、心温まる生産者のメッセージや写真、広告を添え、生産者とお客様が共に安心・楽しめる工夫が施されています。
3年前の震災時には、震災日の2日後から営業を再開。沿岸から食品を求めて多くの方が店に押し寄せ、店内が空っぽになるまで営業し、停電の中でもお客さんを気遣い、支え続けました。いかなる時も、地域のために新鮮な地元食材を提供したいという気持ちは揺るぎません。
昨年からは、お客様により買い物を楽しんでもらえるようにと毎月イベントを企画。2月はバレンタイン特集と、工芸品の中古市を開き、3月は花商品を充実させました。
また、旬菜館の目玉商品を開発するため、昨年6月から「地場特産品『なべ焼き』開発事業」を始動。「なべ焼き」とは、小麦粉に水で溶いた砂糖を加えて焼いたケーキのことで、室根地域では家庭でつくるおやつの定番として昔から慣れ親しまれています。地元食材を組み合わせやすく、まだ商品化されていないことが決め手でした。
事業の中心となったのは、料理上手なおばちゃん組合員の方6名。それぞれが作った鍋焼きは、見た目も味も異なり、それぞれの家庭の味が出やすいのも鍋焼きの魅力の一つ。限られた費用でより美味しくするには、何の材料をどれくらい、どのような手順で料理するのが最善か、
試行錯誤を重ねました。
その上で参考になったのは、店頭での試食アンケート。年齢や出身地域の異なる様々な方を対象に、用意した数種類(味付け無し、かぼちゃ、生姜、ココア等)の鍋焼きを食べ比べてもらい、その評価を分析。「若者には生姜が人気で、見た目の評価が高いのはココアだった」と副組合長の市嶋さんは振り返ります。現在は、パッケージやラベルのデザインが確定し、発売開始を目前に最終調整に移行中です。
市嶋さんは、「鍋焼きを目玉商品として、産直の特徴を出していきたい。品揃えの充実や、イベントを仕掛けることで、お客さんに『また来たいね』と思ってもらい、主役である生産者とお客さんが輝ける運営ができればと思います」と抱負を語ってくれました。