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(idea 平成27年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆会 長:遠藤京花さん(千厩高校3年)
◆事務局:千葉秀一さん
◆平成27年度登録者数:40名
◆連絡先:〒029-0802 一関市千厩町小梨字堂ヶ崎30-5
◆電 話:0191-52-2496(小梨市民センター)
千厩町小梨地区の中高生を中心に、結成から30年以上、地域の子供会指導や行事への協力活動等を続けている小梨ジュニアリーダークラブ「ボランペ」。結成時から現在までリーダー達を指導してきた千葉秀一さんと現役リーダーの皆さんにお話を伺いました。
ボランペは、昭和58年から昭和60年まで(財)あしたの日本を創る協会が主催した児童青少年健全育成助成事業の農村モデル地区として小梨地区が指定されたことをきっかけに、従来から公民館の青少年育成事業でキャンプや子供会指導のリーダーとして活躍していた中高生を中心に昭和58年7月に発足。
大都市モデル地区に指定された東京都世田谷区太子堂地区とは、昭和60年から両地区の小学生がお互いの地域を訪問し合うPALPAL交流が続けられています。ボランペは、東京へ行く春PAL交流では引率リーダー、東京の子ども達が来る夏PAL交流では、キャンプリーダー、プレイリーダーとして小学生を指導します。
都会と田舎のカルチャーギャップを体験し、人とのふれあい等を学ぶことを目的としたPALPAL交流ですが、子ども達を引っ張るリーダー達の姿を見ることで、ボランペ入会のきっかけにもなっています。「PALPAL交流や放課後子ども教室等でお世話してくれたリーダー達にあこがれていたので、自然と自分も中学生になったらボランペに入ろうと思っていた」と話す会長の遠藤さん。千葉さんも「かっこいいと思われるリーダーになれ」といつも指導しているそうです。
中学生になり、ボランペに入れば自分が子ども達を指導する立場になり、地域行事にも積極的に参加します。小梨地区のメイン行事である地区民祭では、会場準備の他に、食べ物の販売やゲームを行うボランペコーナーの企画・運営までこなします。
PALPAL交流での都会の生活体験、ボランペでの地域との交流等、活動のすべてが自分たちが暮らす地域を見つめ直す場となっています。
「PALPAL交流を通して、東京は便利だけど住む場所ではないかなと感じた。でも、将来の夢やこれからの地域のために一度外に出て学ぶことも必要。少子高齢化が進み、地域行事の運営等が難しくなる中でボランペの存在はより大きくなると思う。卒業してもOB・OGとして活動を支えたい」と話すリーダー達の姿を見て、千葉さんは「こういうことを考えさせるのがボランペの役割。リーダー達は家と学校の往復だけの生活をしている子より濃い生活をしているはず。これからはOB・OG達との関わりをもっと密にして彼らの外からの視線を取り込んでいきたい。若者との交流によって自分も若返る。あるときは親、あるときはお兄ちゃん、あるときは家族として、立場を変えながら接していくのが青少年育成のポイントかと30年間の指導の中で感じている。地域の状況は変わってきているが基本的な部分は引き継がせていきたい」と語ります。
これからも、若者と地域をつなぐ場、地域の担い手が育つ場として、ボランペの活動は続いていきます。