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(idea 平成27年11月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:小野寺 明さん(1期1年目)
◆千厩町奥玉地区の西部に位置し、87世帯が暮らす天ケ森自治会では、結成から30年以上経つ現在
でもみんなが参加できる自治会活動に取り組んでいます。
千厩町奥玉地区の西部に位置する天ケ森自治会は、田園風景が広がる中山間地域です。青年部時代から活動を支え、今年度から自治会長になった小野寺明さんにみんなが参加できる自治会活動、これからの地域についてお話を伺いました。
天ケ森自治会は、昭和57年10月に千厩町内で4番目に結成。その後、住民の寄付や地元出身の親戚、地元企業の協力を得て平成3年3月に念願の自治会館を建設しました。工事の際には完成まで地元の若者が参加し、「地元の力で」という想いで取り組みました。
自治会設立から30年以上経つ現在でもまとまりのある活動を続けている天ケ森自治会ですが、結成前からの取り組みが今でも活動の柱となっています。
自治会結成前から取り組み、今年で49回を迎える「親善スポーツ大会」は、未だに会員総参加の一大行事として続いています。赤、青、白のチームに分かれての大会ですが、勝敗にはこだわり過ぎず、みんなが楽しく参加できるよう工夫しています。
種目は、名物のハセ縄リレーでは縄を編んで長さを競ったり、年代別リレーは徒競走ではなくお年寄りの方々が子供の頃に遊んでいた自転車の車輪を棒で転がすやり方にしたり、年代問わず活躍できます。また、「おらはあんだより10歳上だから10m先からスタートな」という顔見知りの仲で行う行事ならではの微笑ましい場面も。参加者は毎年各戸から必ず1人以上出てくるだけでなく、普段は地域に住んでいない親戚や地元出身者も応援に来るので当日は自治会の人口以上に人が集まり、終了後の親睦会まで地域が賑います。
普段は千厩のまちの駅「JaJa馬プラザ」の駅長として商店街で様々な事業に取り組む小野寺さん。そこで学んだ人を集める工夫や会議の運営等を、自治会活動にも反映させようと取り組んでいます。
たくさんの人が関わる行事をスムーズに運営するには、直前の集まりだけでなく事前の打ち合わせが大事だと感じ、今年度から役員や班長を集めての定例会を毎月開催し、前月の振り返りと次の事業の打ち合わせをするようにしました。最初はなかなか人が集まらなかったそうですが、参加した人からは「楽しかった」という感想があり現在は人も増え、定着しつつあります。「集まる回数が増える分楽しい会議にしたい」と話す小野寺さん。今後も、単独では活動が難しくなってきた子供会と自治会の連携や組織体制の見直し等、よりよい形で活動を続ける方法を考えています。
商店街や歴代の自治会長から学んだことは、“会議や行事に来なかった人を責めないこと”。「それぞれ事情があるし、天ケ森も人口減少等、他の自治会と同じ課題を抱えているが、『誰々はいつも来ない』『人が集まらないからやめてしまおう』と愚痴るよりどうすれば来てくれるか考えた方が楽しい。自分の任期中に地域の手作りのお祭りも開催してみたいね」と語る小野寺さんのチャレンジはまだまだ始まったばかりです。