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(idea 平成26年9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
自治会長:三浦 邦弘 さん(2期3年目)
黄金山の麓に位置する南小梨自治会は千厩7区と千厩8区の2つの区で構成され、152世帯505人が暮らしています。
千厩町、藤沢町、室根町にまたがる黄金伝説の山「黄金山(おうごんざん)」の麓に位置する南小梨自治会は、昭和60年12月に第7区自治会と第8区自治会が統合し結成された自治会です。「現在の人口減少問題等を見越しての統合だったのだろう」と当時を振り返る自治会長の三浦邦弘さんは今年で54歳。その若さで自治会を引っ張っています。
「今は、自治会活動は親に任せっきりという人が増え、活動の中心になっている年齢層が高くなってきている。『もっと若い人達に出てきてほしい』という期待もあって自分が推薦されたのかもしれない」と話す三浦さんは、自身も「これからの世の中を背負う人たちに地域に出てきてほしい」と思い、自治会長就任後、同級生達にも積極的に声をかけ、三浦さんが自治会長になってから同世代の参加や協力が増えてきています。
同自治会は、総務、産業、教育文化、女性、体育、健康福祉の6つの専門部から構成され、各部がその年の事業計画を立てます。その時の部長によって得意分野が活かされ、それぞれのカラーが出るので自治会長からは一切口出ししません。
4年前から始めた「黄金山まつり」は、かつて奥州藤原氏の平泉黄金文化を支えた産金の地として知られる黄金山の8合目に位置する黄金山キャンプ場と、自治会活動の中心になっているみなみ小梨交流センターを会場に開かれます。教育文化部が中心となり、トレッキングや広い牧草地を使いゴルフのドライバーコンテストを楽しんだり、合同開催の健康福祉部による「小梨地区福祉まつり」ではもち料理等が振る舞われます。
毎年の定番行事として定着してきた黄金山まつりですが、きっかけは前自治会長やこれまで地域を支えてきた人たちの黄金山に対する思いでした。「これまで南小梨では何をするにも黄金山の名前を使ってやってきた。地域のシンボルであるその山を荒らしてはならない。今後、若い世代の愛着が薄れてくるだろうからここらでひと踏ん張りして、地域にとって黄金山は誇りなんだよということを伝えたい」と、三浦さんもその意志をしっかりと受け継いでいます。
「自治会活動に限らず、大切なのは最終的にどうなりたいかという目的を持つこと」と話す三浦さん。「柱となる目的がないままいきなり『あれをやろう、これをやろう』と始めても単発花火や空振りで終わってしまう。地域としての目的を定め、それに向かってどんな活動が必要なのか自分たちで考え、行政等に提案し協力を得るのが効果的なのでは。一番現場を知っているのは我々なのだから。南小梨では人口減少をどうやってストップさせるかが一番の課題だと思い、自治会長就任の時から話し続けてきた。同世代や次の世代の声を聞ける場をつくりこれからの地域を一緒に考えていきたい」と今後の抱負をお話ししていただきました。