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（idea 平成28年8月号掲載）※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

◆会　長：伊藤　勇一さん

◆連絡先：〒029-0803　一関市千厩町千厩字前田95-2

◆電　話：0191- 52-3489

　第2-2区自治会は、昔ながらの商店が並ぶ国道456号線や沿岸部と一関市を結ぶ国道284号線、一級河川千厩川、東洋一の奇岩「夫婦石」、金山一揆蜂起の地である松澤神社、県の有形重要文化財に指定された薬師如来像が安置されている大光寺等、文化・観光資源に恵まれた千厩地区の中心地です。同自治会の4代目自治会長である伊藤勇一さんに自治会活動への住民参加について伺いました。

　同自治会の地域では、年間を通して「夫婦石観光まつり（おいとこ大会）」や「せんまや気仙沼街道まつり」「千厩夏まつり」等、たくさんの行事が行われ、同自治会も近隣自治会や商店街振興会と一緒に積極的に活動に参加しています。中でも同じ行政区の松ノ木沢自治会と実行員会を組織して第2-2区自治会館と松澤神社を会場に開催される「炎のまつり」は2-2区総出のメイン行事です。世代間交流として昔話の読み聞かせや繭玉ならし、昔遊び、餅つき等の小正月行事を子供会と一緒に楽しみ、夜には、松澤神社の階段が500個以上の夢灯りで照らされ、神社の広場では伝統行事「さいどん」が行われます。さいどんは炎に正月飾り等を納め、無病息災を祈る行事ですが、過去に大火を経験している地域であることから、炎を見ながら、火の怖さやありがたさを伝え、防災の輪を広めたいという思いも込められています。

　平成26年度に千厩地区まちづくり協議会の地域づくり計画策定に向けた動きの中で地区内の自治会ごとにも地域づくり計画をつくることになりました。同自治会では、平成26年度中に住民アンケートと自治会内に設置した計画策定委員会による話し合いで計画を策定し、平成27年度からアンケートに書かれた声を1つでも多く実現しようと事業を展開しています。

　「世代を超えて誰でも参加できる行事がほしい」という意見を取り入れ、子供会の朝のラジオ体操に大人も参加するよう呼びかけたり、家族で参加できるグラウンドゴルフ大会を開催し、行政区内の一体感の醸成のため、松ノ木沢自治会とも一緒に取り組む等しました。

　同自治会では、毎年自治会役員と子供会育成会との意見交換会を開き、自治会活動や世代間交流、活動への参加の悩み等を話し合っています。また、若者の活躍できる場として、自治会報の編集委員に若者に入ってもらいました。

　若者のアイディアで名づけられた自治会報「Oraho（おらほ）」について「題材や写真の撮り方、記事の水準どれも私達の世代だけではできない内容」と伊藤さんは感心し、「『若い人は出てこない』と言うと余計に出てこなくなる。まずは参加する人の気持ちを第一に考えること。計画づくりの過程でのアンケートや話し合いで地域に対する思いを刺激できた。参加したいと思っていても一歩を踏み出せない人もいるかと思い、少数の意見も尊重してアンケートの中から事業を行ってみたが、いろんな世代の参加があり、大変おもしろかった。これからも人数は気にせず、みんなが共通して参加できるものを考えていきたい」と住民参加のヒントを教えていただきました。