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(idea 平成28年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:髙橋 政(まさ)智(とも)さん(1期1年目)
◆下中川自治会は、76世帯約220人が暮らす大東町興田地区の集落です。毎年開催している収穫祭
は、地域住民の絆を深める一大イベントで子どもから高齢者まで楽しんでいます。
大東町興田地区は一関市の北東部に位置し、蓬莱山(ほうらいさん)や御殿山(ごてんやま)そして室根山に囲まれ、清流興田川が潤す田んぼの広がりが、どこか懐かしい景色を思わせる自然豊かな地域です。
「今年から事務局も新しくなり、まだ手探り状態」と語るのは、下中川自治会会長の髙橋政智さん。1期1年目の新米自治会長です。昨年まで自治会の副会長を務めていた髙橋さんは、前任の自治会長が急逝されたことにより、在任期間を会長代理という形で務めていました。「しっかりと引継ぎをしたわけではないので、初めて知ることも多い」と続けます。
髙橋さんは東山町内で企業経営もしており、現役の代表取締役。「一歩会社から離れれば、地域の一人。下中川で生まれ育った自分の地元だからね、『忙しい』とか『できない』とか言う前に『どうすればできるか?どうすれば時間を作れるか?』という事を考えるね」と若き自治会長は語ります。
下中川自治会は、76世帯約220人が暮らしており衛生部、体育部、防災部の3つの部のほか、下部組織として、小集落ごとに10の組(1組約6~7世帯)があり、組長は1年ごとに輪番制とのこと。「役割をそれぞれ持つことで、お互い協力する大切さを共有してるんだよ」と引き継がれてきた組織形成について語ります。
興田川支流の位置にある下中川自治会は、環境活動にも自治会として取り組んでいます。年3回の河川草刈りや今年で3年目となる県道の草刈りは各戸全員が参加するとのこと。髙橋さんは「前はね、草刈り活動に不参加だった人にペナルティを付けていたみたいだったけど、それは廃止にしたの。参加できる人ができる範囲で取り組む、来てもこなくても文句は言わない。できることをお互いに協力することが一番だよね」と、目を細め語ります。草刈り作業後には「ご苦労さん会」も同日開催。参加者の労を労い、親睦を深めることも忘れません。
下中川自治会の拠点は下中川自治会館。昔から自治会館は住民の集いの場でしたが、老朽化により平成12年に建て直しを行い、一層集う環境が整いました。
ここを会場に、各家々で採れた自慢の農産物を持ち込み入札販売する収穫祭は、地域の恒例行事。「入札額はすべて100円。目玉商品ばかりで入札にも力が入る」と当日の様子を振り返ります。
昼食は地域内の下中川婦人会と食生活改善推進員方の協力のもと、手作りのおにぎりと持ち寄った野菜で作った芋の子汁を全員で囲み、各組ごとや子ども会の出し物、抽選会などを通し豊作を祝います。「毎年一番盛り上がるのはお母ちゃんだぢの腕相撲大会」となんとも頼もしいイベントもあり、住民の絆も深まっているようです。
「昔は11月上旬に運動会と芸能祭を交互に開催していたんだけどね、平成15年から収穫祭に切り替えた」と語り、「このようにスタイルを変えることも今後必要になるかもしれない」と髙橋さん。「自治会の枠を通り越して、地域団体との情報交換や共有が大事だと思う」と最後に今後の運営について語っていました。