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(idea 平成26年5月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆町内会長:後藤 健助 さん(2期3年目)
◆大東地域摺沢地区で、96世帯253人が暮らす但馬崎町内会では、自治会加入率100%。「お~いみんなぁ~あつまれ」の集いを年に一度開催し老若男女が交流できる町内会イベントを実施し、住民の交流を深めています。交通量が多い地域ですが、事故がないことが誇りです。
歴史ある今泉街道(藩政時代、奥州街道山目宿から東に分岐した仙台藩領の脇住還で笹ノ田峠を越え、今泉(陸前高田市)に至る主要な街道)を囲み、家庭菜園用の畑はあるものの、大きな田畑は少なく、市営住宅や貸家も多い住宅街の但馬崎町内会は、摺沢地区内を流れる砂鉄川に架かる3つの橋が、隣接自治会との境の目印となっています。
後藤さんは転勤族で、娘さんが中学生になったことを機に故郷に家を建て、単身赴任を続けました。「43年ぶりに地元に帰ってきたときは、自治会という組織がよくわからなかった。総会で推薦され、町内会長に決まった時は、頭が真っ白になったよ。でも、町内会には、家族もお世話になったし、『少しでも役に立つのであれば』という気持で引き受けた。今では、地域のことが少しずつ分かってきた気がするよ。」と、振り返り「自治会の加入率も100%で総会も住民の約6割の方が参加し、自治会を運営するうえで、世帯数や班数は適当な規模だと思う」と、地域の状況をよく把握していました。
同町内会組織は、副会長が2名おり、総務担当と経理担当に分担されています。理事は各班から一名の推薦。但馬崎体育部と環境衛生部、生涯学習部と納税部の4つの部があるほか、但馬崎祭り等実行委員会と但馬崎地区自主防災会があります。
「どの部も部長を中心として、積極的に話し合いが行われ、地域住民が楽しく交流活動ができるよう企画開催しています。」と、話す後藤さん。活動の拠点は、平成5年に建てられた、但馬崎会館です。
生涯学習部では、毎年会館を使用して秋に町内会の文化祭を実施。文化祭の活動内容は、地域住民にアンケートをとり、みんなで作り上げています。文化祭の同日に講演会も企画しており、昨年はSAVE TAKATAの岡本啓子さんを講師に迎え、震災時のお話や、復興へ向けての講話をしていただきました。
同町内会では、年明けに但馬崎体育部・生涯学習部と青空子ども会(但馬崎町内会と観音堂自治会の児童が参加)主催で「お~いみんなぁ~あつまれ」の集いを開催しています。当日は、地域の企業(エヴァホール青柳様)がホールの無料提供を行い、参加者は家庭で使用しない不用品を景品として持ち込みます。持ち込まれた不用品は、オークションや福引の景品として必要としている方の手元に渡るシステムとなっています。じゃんけん大会やビンゴ大会の担当は子ども会が中心となり会場を盛り上げ、人生の先輩方によるコーラスや住民による余興も行われ、新春を住民が一緒になって祝います。このイベントは平成14年から開催され、昨年は大東町摺沢地区の自治会リーダー研修会で活発な活動事例として紹介されました。今年3月には、この活動を体験してみようという声が高まり、第2回リーダー研修会と称し「不用品が縁で人集め」を開催。摺沢地区の模範自治会活動として多くの方々が体験したのです。
最後に、後藤さんは「これから少子高齢化が進み参加者が少なくなるのでは?と不安にも思うが、自治会としての支援対策を考えながら、住民の顔と顔が見える地域づくりをしていきたい」と語りました。