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自治会副会長 佐藤甲子夫 さん
(idea 平成29年9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:牧野茂太郎さん(1期2年目)
◆一関市千厩町から大東町を通る国道456号から千厩町奥玉方面へ向かう途中に羽根折沢自治会があります。神亀3年(726)に「水晶」が発掘された集落として知られ、住民の集いの場「水晶館」の由来ともなっています。
平成12年に、大東町第1号となる地方自治法の規定による「地縁団体」の認可を受けた羽根折沢自治会。
「活力と魅力に満ちた住みよい地域づくりの推進」を目的に掲げ、「まだどこでもやっていないような行事」を取り入れながら住民の交流を図っています。
自治会組織の前身は、昭和33年に地元で稚蚕共同飼育所を開設し、そこに摺沢公民館羽根折沢分館が併設され、集会所として利用してきたことが始まりです。当時は農繁期に季節保育所も開設されていました。
「現在の世帯数は50世帯、その数は昔とほとんど変わりないが、人口は目に見えて減少している。昭和50年代は子どもの数が多く、運動会、夏祭り、親子映画会など子どもを中心とした自治会行事が多かった。現在小学生は0人。高齢化率はどんどん高くなってきており部落大運動会などは内容を見直し高齢者でも楽しめる内容に工夫してきた」と語るのは自治会副会長8期目を務める佐藤甲子夫さんです。
昔から「誰もやったことない行事を考えることが好きな住民が多かった」という同自治会。昭和58年から10年間開催した夏祭り花火大会も当時どこの集落でも企画していなかった行事の一つ。あまりの盛大さに、大東町から「町全体のお祭りにしたい」との申し入れがあり、開催11年目を迎える年からは大東町民まつり花火大会として発展しました。
その後、集落の特徴や資源を活かした行事として、りんご畑でのお花見会や羽根折沢かかし祭り、そばの共同播種作業と水晶そば手打ち会、夏祭りの復活などを経て企画されたのが、「どろんこバレー大会」です。「どろんこ」は子どもの大好きな遊びの一つ、「バレー」は、町内の大会で数々の優勝を手にしてきた住民の特技。これを掛け合わせた自治会の大イベントです。
今年も8月6日に開催した「2017どろんこバレーin羽根折沢」には地域内外を問わず多くの方が参加。
初開催では集落内の休耕田活用と住民の交流を目的とした自治会行事でしたが、「もっと広めて多くの人に羽根折沢に来てもらおう」という思いから翌年から市内外へ情報発信。「体験してみたいと思っていた」という声が多く今年は地元1チーム、地元外7チーム、合計8チームで競い大盛況でした。「集落の人口減少や高齢化などを考えると、自治会内だけでは“できること”“できないこと”が見えてくるが、外から人が集まることで集落に賑わいもたらし、それをきっかけに住民同士の交流も図ることができる。手作り感満載のどろんこバレーは、競技への参加だけでなく、高齢者や小さな子どもたちは応援することで参加し楽しんでもらえているようだ」と佐藤さんは語ります。
平成13年4月に落成となった新集会施設「水晶館」には、玄関を入るとすぐに“囲炉裏”があることが特徴的です。またシャワーや浴室も完備しており行事終了後の泥落としもスムーズで外から人を呼び込むための魅力の一つ。「今後も人口減少や高齢化を考えながら、人が来てもらえる集落づくりのきっかけとしての行事を継続し、活力と魅力に満ちた住みよい羽根折沢だと言ってもらえるよう努めていきたい」と最後に力強く語っていいただきました。
賑わいを見せたどろんこバレー