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(idea 平成27年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆区長:三浦信雄さん(2期3年目)
◆銅谷民区は、220世帯520名が暮らし、行政機関や事業所等が多い一関地域の中心市街地に位置し
ています。2015年花いっぱいコンクールでは、最高賞の市長賞に輝きました。
山目・銅谷民区は、一関市役所の向かい側に位置する住宅密集地で、医療・飲食店等の各種事業所が25か所と充実し、行政機関や市街地の主要道路が隣接しているため、人や車の往来が活発な地域です。今回は、区長である三浦信雄さんに、民区で行っている活動についてお話を伺いました。
銅谷民区は、昭和53年に「山目4民区」を5つに分区(銅谷、前田、三反田1区、三反田2区、5区)して誕生した民区です。当時、東京から山目に引っ越していた三浦さんは、青年部、総務での活動を経て、平成25年に区長に着任。民区は一世帯年4,800円の区費やその他の収入により運営され、文化部・体育部・衛生部・防犯部・青年部・防災部の6部会を置いて、子供みこし、夏祭り・盆踊り、運動会、防災訓練等の事業を展開しています。
現在の組織になったのは、平成21年、防災活動を強化するため防災部を新設したことでした。防災部が主催する年1回の防災訓練では、災害本部の設置から、各部がそれぞれ係を担当し、情報収集訓練(体育部、班長)、初期消火訓練(衛生部)、避難誘導(防犯部)、救出救護訓練(青年部)【消防署によるセミナー、心肺蘇生法、AED操作】、給食給水訓練(文化部)を実施。緊急時は班長が各世帯の安否確認を行いますが、情報収集に効果を発揮しているのが「安否確認票」と「旗による安否表示の取り決め」です。
安否確認票は、民区独自で作った黄色いA4サイズの様式に、住所、世帯主、家族構成(人数・年齢)、動物の状況、連絡事項を記入し、訓練当日に玄関に貼
り付けることで各世帯の状況を共有。「安否確認票を書くことで、直接訓練に参加できない方も参加した気分になってもらい、防災意識の向上に繋がれば」と三浦さん。旗の表示は、地震等で災害が発生した場合、玄関に旗をつけて安否状況を知らせる方法で、黄色い旗は「家族は無事」、赤い旗は「助けが必要で、救助をお願いする」などの方式を定着させています。
また、環境美化活動として、まち中に緑を増やし道行く人の目の保養にしてもらおうと、ハンギングバスケットを民区内の道路51か所に設置。9年前から始めた取り組みで、共同作業により住民同士の交流の場づくり、散歩する人を増やし、防犯・交通安全の効果を期待します。「銅谷民区は狭い路地(旧秋田街道)が多いので、通行の邪魔にならないハンギングバスケットはちょうど良い」と三浦さんは語ります。2015年度の花いっぱいコンクールでは、市内169点の応募作品の中から最高賞である市長賞(まちなか部門)を受賞。その地形や環境に合わせ、住民が参加しやすい仕組みをつくり、花つながりにより、人の輪が広がり、それがいくつもの効果を生むというところに、地域の方のアイデアや企画力の高さを感じます。
今後の活動について三浦さんは、「高齢者社会を迎え、現在70歳以上の方が110名おり高齢者が住みやすいまちづくりを考えた場合、住民が気軽に集まり情報交換や憩える集会所があったらと思います。さらに、語り合う共通の話題として、銅谷に住む高齢者から昔の話を聞き、民区の情報誌を発行したいと思案中です」と抱負を語っていただきました。