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（idea 平成27年3月号掲載）※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

◆自治会長：千葉 博 さん（１期２年目）

◆針山集落は、陸中門崎駅のある川崎町の玄関口。43世帯148人が暮らす自治会は、「結い」の精

神で活動を行い、年間1,000人以上の参加者が集い賑わっています。

　川崎町の北西部に位置し、北上川とその支流砂鉄川が合流する地に広がり、ＪＲ大船渡線陸中門崎駅がある針山集落。今回は、針山自治会千葉博会長（針山区行政区長）さんにお話を伺いました。

「このあたりはかつて林業が盛んで、木材を積んだ馬車やトラックが行き交いました。大船渡線が開通した当時から駅前周辺には商店が10軒ほど並び、それは賑わっていました」と当時を語ります。また、砂鉄川の氾濫でかつては水害の常襲地でしたが、平成14年から大掛かりな砂鉄川築堤工事が行われ、立派な堤防が完成してからは水害の無いまちになりました。その反面、県道の変更により車の往来や人の通行も減り寂しくなってきたそうです。最近、１軒だけ残っていた食堂が移転してしまい、商店が１軒もなくなってしまったそうです。

　陸中門崎駅は川崎の玄関口。地元の人たちは駅があることを誇りにしています。現在は無人駅となりましたが、地元の老人クラブ楽峰会が、20年以上前から週２回の駅清掃を続けています。また、駅花壇を整備して利用者の目を楽しませ、市の花いっぱいコンクールでは賞を得るなど大切に駅を守っています。

　千葉会長さんは会社員としての現職中から様々な活動に取り組み、事務局の仕事も担ってきました。現在は川崎野球協会事務局長、川崎岩手ライオンズクラブ事務局長などの要職を務めています。また、地域活動支援センターのＮＰＯ法人「アートで明るぐ生ぎるかわさき」の会長も務めるなど、正に多忙な日々の中で自治会長として地域づくりに取り組んでいます。

　「自治会は『結いの精神で奉仕活動』をモットーにしています。地域は慶弔でも親戚ご近所は結いで支えられており、自治会運営も結いの精神でお互いが助け合いながら気持ちを一つにして事業を進められたらと願っています」と語ります。

　針山自治会は、総務部、楽峰会、青年部、体育厚生部、女性部、教育文化部で構成されています。各部が主催事業として企画運営を行い、地区住民が参加しやすいように工夫しています。また、事業を行う前には必ず役員会を行い、役割分担、準備を万端にして臨みます。年間の事業参加者数は1,000人以上を記録していることが頷けます。その中でも毎年8月14日に行う「針山納涼まつり」は30年以上も続く恒例行事。青年部が担当し、仮装盆踊りを通じて家族はもちろん帰省客や周辺の住民の参加もあり、大変盛り上がり夏の楽しいひと時を過ごします。一昨年の30回記念では、一関交響吹奏楽団を招待して節目の回を祝ったそうです。

　今後ますます進む高齢社会。「仲間意識を大切にして気軽にご近所づきあいのできる自治会に。そして地域の防災意識の向上も必要と思っています」と会長さんは語ります。また、昨年市では「川崎あじさい公園」を駅周辺に作りました。3,000本という全国的にも稀な数のあじさいが見られるようになるので、自治会として何らかの協力をしていきたいと語ります。あじさい公園が地域のオアシスになる日も近いことでしょう。