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川崎町民体育祭での一枚
(賞状を持っている青い上着の方が小野正弘さん)
(idea 平成30年5月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:小野正弘さん(1期2年目)
◆外山西部自治会は川崎小学校から北へ約1.5km先にあり、「外山西部自治会館」を活動拠点に26世帯約86名が暮らす小さな自治会です。
「少子高齢化の中でも、できることを無理のない範囲で活動することが、自治会活動を継続するコツではないでしょうか」と真剣な眼差しで語る小野さん。今回お話を伺った自治会長の小野正弘さんは、若い時は家族と共に転勤生活をし、約20年前に実家の外山地区に帰郷。会長としては2年目ですが、その前は書記や教育文化部長、総務部長など、いくつもの役を務め地域活動に長く携わってきたベテランです。
川崎地域の中でも特に世帯数・人口が少ない外山西部自治会ですが、自慢は‘結束力の強さ’。川崎で夏に開催され各地から50以上のチームが集まる「北上川流域交流Eボート大会」では何度も成績上位に名を残し、平成29年度は見事初優勝を飾りました。同年、川崎地域の全26自治会が参加する「川崎町民体育祭」でも、参加した皆さんの結束力が実を結び、世帯数が倍以上ある自治会を抑えて優勝。
「優勝できたのは、地域の皆さんが参加し協力してくれたから」と感謝を口にする小野さん。参加を増やす工夫の一つに挙げたのは、体育祭のお昼に配っているお弁当です。終了後の反省会や懇親会を止めた代わりに、選手や応援の方などにお弁当を用意。女性がいない家庭もあるだろうからと数年前に当時の体育厚生部が始めた取り組みでしたが、選手や応援の方の士気を高めると共に、お母さん方からは「弁当準備の手間が省けて助かる」と好評で、「皆でお弁当を食べながら交流するのが楽しみ」と集まる若者や家族もいるほど。「近年の好成績はこのお弁当の効果かも」と笑顔を見せます。
同自治会では、役員改選期になると各班から役員選考委員を選出。新役員案を検討し、臨時総会で決定します。年間活動の中には各部長が主導する活動もありますが、それらの動きや近況を共有する場として、月1回の定例役員会を設けています。会長、副会長、書記、会計、各部長、各班長で毎月末に自治会館に集まり、前月の活動報告と翌月の活動予定を全員で確認。特段報告することがない月でも、「定期的に顔を合わせる場が必要」と昔から続けている会議です。
そこで話された内容は「行事予定表」として毎月全戸に配布。「いつ・どこで・何を」がA4片面の用紙にシンプルに明記され、その他の連絡事項も短い文章で掲載。「地域に小中学生は8人だけ」と少子化に悩む一方、声をかければ老若男女問わず集って来てくれるのは、こうした情報共有や周知の仕方が確立されているからかもしれません。
そんな同自治会の一大交流行事は、年末に行う「しめ縄づくり」です。自治会の北側に立つ兎鳥山には、明治40年頃に本社・栃木県鹿沼市から分霊されたという開運防火の神様「古峯神社」が祀られており、地域のシンボルとして大切にされています。その神様に毎年しめ縄を奉納しようと、年配の方を講師に地域の子ども達と2本のしめ縄を作り奉納するのが年末の恒例。地域住民の交流や伝統の継承を尊重しながらも、少子高齢化といった課題と向き合い、「継続のかたち」を考えていき
ます。
しめ縄は参道入口の鳥居用と本堂正面用の2本作ります