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自治会長 千葉昭博さん
(idea 平成30年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:千葉 昭博 さん(1期2年目)
◆東山の松川地域にある岩ノ下自治会。大船渡線岩ノ下駅を擁し、東は砂鉄川を境とし、西は舞川、南は川崎と隣接するこの自治会には現在49世帯152人が暮らしています。
【晴耕雨読(せいこううどく)】「田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすこと(晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する意から)の意。」
とある7月の暑い日、取材の待ち合わせ場所である岩ノ下ふれあい館(自治会館)を目指していると、そこを渡れば岩ノ下という、初めて通る岩ノ下橋に差し掛かかりました。その時視界に飛び込んできたのは、砂鉄川の流れと一面を覆う木々の緑。その美しい景色を前に、不思議と一瞬別世界に迷い込んだような印象を受けたのを覚えています。
そんな自然豊かな岩ノ下自治会(以下「同自治会」)について今回お話を伺ったのは、自治会長の千葉昭博さん。かつては大手流通業の人事教育担当として、また父の急逝を受け岩ノ下の実家に戻ってからは自動車教習所の教務担当として、「教える」と「傾聴する」両方を経験してきましたが、教習所を退職した現在は座右の銘である千葉さん流解釈の『晴耕雨読』(自然とともにあること、常に学び続けること)を目標に、2年目の自治会長としてチャレンジを続けています。
同自治会では、事業などの参加者を増やしたり効率を良くするための工夫が考えられており、効果が出ているものも少なくないようです。例えば総会。同自治会では農家組合、テレビ共同受信施設組合、納税貯蓄組合と4組織の総会を同日開催しています。世帯数が決して多いとは言えないこの地域で、役職を兼務している方にとっては総会を1日で終えることで負担も減り、さらに総会終了後に懇親会を開催することもあってか8割を超える世帯が総会に参加するそうです。
また、年2回の世代間交流事業も、春はグラウンドゴルフ大会+バーベキュー会。秋はグラウンドゴルフもしくは室内スポーツ「岩ノ下超近代五種(ダーツやパターゴルフ、輪投げなど5種目の室内スポーツ)」+防災講習訓練+懇親会と、世代間交流を目的としたスポーツに別の事業や懇親会を組み合わせることで、事業の効率化と参加者の多様な交流を図っています。
千葉さんは、地域活動を次世代へのリレーに例え、バトンを繋いでいくためには今暮らす人が楽しくなければという考えのもと、そのための取り組みを検討し既に着手しています。例えば昨年から始めた「岩ノ下文芸祭」では、個人やサークル、サロンなど趣味で作った各種分野の作品を展示。発表の場を設けることで作品作りにも熱が入ります。また、自治会報の隔月発行と全戸配布も始めており、自治会内の各種案内、報告などをカラー写真も交えて掲載。「ほぼ 隔月刊 岩ノ下」と秀逸な名前がついた自治会報には、「まずは自治会の活動や身近なことを地域の人たちに知ってもらう所から」という千葉さんの思いが込められています。
次世代が活動しやすい形の規約変更も視野に入れる千葉さんは「あくまで理想は自治会が目立たなくても地域の助け合いが出来ている状態。ただ、現実的には今ここに暮らしている地域の人が楽しく生き生きと暮らせるために何が出来るか?それを考えること、近づいていくことが自治会長の務めだと思う。そして少しでもそこ(楽しく生き生きと暮らせる地域)に近づいていきたい」と真剣な眼差
しで締めくくりました。
ふれあい館BBQ会の様子