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(idea 平成25年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
会長 : 宇津野(うつの) 利子(としこ) さん(平成22年度~平成25年度)
花泉町花泉地区の上在郷集落会は、28世帯80人が暮らす、のどかな田園地帯です。集会所を活用した各種行事で、地域の絆を深めています。
花泉町の西部に位置し、県道48号弥栄金成線に沿って東西に広がる上在郷集落。辺りは水田が広がり、のどかな田園地帯となっています。集落内のほとんどは農家ですが、10数年前に地区内に分譲住宅が建ち、新しい住民の方も増えています。
集落会の宇津野会長さんは、会長職を始めてから2期4年目を迎えます。普段は自宅近くの保育園でお仕事をされており、忙しい中でも時間をやりくりし、会長を務めています。「皆さんの役に立てることが会長としての喜びです。負担に思ったことはありません。」とにこやかに語りました。
この会の自慢は、自前の集会所を持っていること。平成11年に落成式を行い、今年で15年目を迎えます。「集落内で集まる所が欲しい!」という声が高まり、集会場を建設することになりました。「いくらでも経費を抑えようと、集落の人たちと一緒に建築機材を探し歩いたことを懐かしく思い出します。」と、当時の様子を語る宇津野会長さん。
土地は借りていますが、集落の世帯で持ち寄った資金のみでの建設ということもあり、会員の方々の愛着は人一倍強いとのことです。集会所は集落のほぼ中央に立っており、会の行事を行うにはとても条件が良く、地域の絆づくりに大きな役割を担っています。
会の運営は、会費(1世帯 年3千円)や助成金を元に会員の協力で行っています。
行事の運営は、4つある専門部が分担しています。環境美化活動を推進している「環境部」は、花壇の手入れや集会所周辺の草刈りなどを担当し、カラオケ教室を開催している「教育文化部」は、講師を招いて毎月2回練習をしています。お年寄りの勉強会を開催している「福祉部」は、お達者クラブと称し、お年寄りが集まり茶飲み話などを行い、収穫祭を企画している「産業部」は、会の一大行事である、餅つき大会を毎年11月に計画し、昔ながらの臼餅で子供から大人までを大いに楽しませています。
「高齢者の増加はもちろんですが、ここでも一人暮らしの高齢者世帯が増えています。」と語る宇津野会長さん。そんな中で、お年寄りが集まり、昔話に花を咲かせ、お楽しみ会をしながら元気に過ごしていきたいと始まったのがお達者クラブ。
「お達者クラブは年寄りの勉強会です。」と語るのは、同席してくださった元クラブ会長の佐々木太一さん。昭和6年生まれの81歳です。
同クラブでは、おやつを食べながら一緒に話をしたり、童謡を歌ったり、体操をしたりと盛りだくさんの活動で楽しみます。また、近くの保育園で、園児たちと活動を通して触れ合う機会もあります。「子供たちから元気をもらっています。」と嬉しそうに語る佐々木さん。集会所まで来られないお年寄りは宇津野会長さんやクラブ会長の臼倉さんが送り迎えし、たくさんのお年寄りが集まれる工夫をしています。
「あいさつで 笑顔の花咲くかみざいごう」
今年の生活目標が集会所に掲げられていました。たかがあいさつ、されどあいさつ。
あいさつが集落のまとまりを太くしていることを強く感じました。