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(idea 平成27年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:伊東昭志さん(2期3年目)
◆52世帯162人が暮らす第17区自治会ではアイディアマンの自治会長さんを中心に地域の皆さんで作った計画の推進に取り組んでいます。
第17区自治会は藤沢地域黄海地区に流れる1級河川黄海川の南東部に位置し、昭和49年に結成された自治会です。今回お話を伺った自治会長の伊東昭志さんは持ち前のアイディアと地域のみんなが持つ技術を繋ぎ、みんなが生きがいを持って暮らせる地域を目指し奮闘しています。
藤沢地域では昨年、一関市が進める「協働のまちづくり」の展開のために各自治会で地域振興計画(ミニ計画)を策定。この計画づくりの取り組みは一関市との合併以前から行われており、各自治会で作った計画を藤沢町の計画に反映させてきたという歴史があります。今回、計画を策定するにあたって、伊東さんには「これまでの計画とは違うものにしたい」という思いがありました。
伊東さんはアイディア工作をするのが好きで、自治会長就任前から交通安全の自作シールを自治会に配布し、飲酒運転防止に努めるなどの活動を行ってきました。今年度は、新しい計画づくりに自分のアイディアを活かせられないかと役員を集め、伊東さんからの「こんな活動をしたい」という提案に対し、役員の皆さんから「どれならすぐに取り組めるか」「何が今自治会に必要か」等の意見を出してもらう話し合いを行い、計画を策定。今年度の総会で計画を実行していくことの了解を得て活動を開始しました。
はじめに取り組んだのは、以前から伊東さんが自宅で作っていたゴミ箱ハンガーの制作です。旧東磐井地域で使用されているゴミ袋の形や種類に合わせた木製のゴミ分別ハンガーを、役員を中心に集まって制作し、自治会内全戸へ配布。新聞に大きく取り上げられ、伊東さんには地域の方からお礼や改善案の声も届くそうです。また、自治会館前には行事の連絡等用に掲示板を設置。「災害時の伝言板、各部会間の連絡などにも使ってほしい」と今後の活用も期待しています。どちらも地元の大工さんの協力を得て制作し、そのほかにも今年は地元の消防団員と協力して防災訓練を行う等、地域のみんなが持っている技術や知識を自治会活動につなげられるよう考えています。また、「新聞等で活動を取り上げてもらうことで、地域の人達に『自分達が行っているゴミの持ち帰り、分別活動は道路の清掃草刈作業に従事している方々の負担を軽減し、パッカー車内部からの出火削減にもなっているんだ』と自信や地域へのプライドを持ってもらいたい」と情報発信も積極的に行っています。
これからの地域づくりについて、「地域の末端から声を拾ってほしい」と伊東さん。「今はそれぞれ生活に追われ、ゆとりがない。過疎化で出来なくなることも出てくるだろう。それでも安心・安全に暮らしたいという気持ちはみんな同じ。その中で『できない理由』ではなく、『何をやりたいか』『何ならやれるか』『できる方法』を話し合いたい。自分も勉強しながら、みんなが生きがいを持って暮らせる地域を目指したい」と今後の抱負を語っていただきました。