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区 長 瀧澤甫司(たきざわとしじ)さん
(idea 平成29年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆区長:瀧澤甫司さん(1期2年目)
◆一ノ関駅から南東に約1kmの高台にある関が丘団地。4棟で最大96戸入居可能な県営アパートを擁し団地の最南端に位置する関が丘5民区には、246世帯564人が暮らしています。
夏休み最初の週末、関が丘中央公園では子どもからお年寄りまで120人余りの地域住民が、七夕飾りを作ったり、流しそうめんや餅つきなどを楽しむ姿が見られました。これは新年会、運動会と並ぶ関が丘5民区(以下5区)3大事業の一つ「わいわいフェスティバル」での一コマ。「住民同士が顔なじみになることが、いざという時の防災・減災の第一歩」という考えで、民区の防災部を中心に、自主防災のエッセンスを取り入れながら住民同士の世代間交流を図っています。
今回は「このわいわいフェスティバルが5区の自慢」と語る区長の瀧澤さんにお話を伺いました。
「明るく元気で活発な街、きれいな街」を目指す瀧澤さんですが、目標へ向けた様々な取り組みに対し「5区いいねー」という声が周囲から聞こえてきています。
例えば昨年市の花いっぱいコンクールで優秀賞を受賞した花壇活動では、草刈りに80人もの参加がありましたし、花壇の一部を利用して運動会後の芋の子会で使う芋の子や枝豆などを栽培する工夫も行っています。
また、ゴミ出しマナーが問題になるとゴミステーションへの貼り紙による意識啓発や、改善が進まない班の各戸に注意喚起とルール徹底を呼び掛ける文書を回覧した他、アパート管理人にも積極的に働きかけるなどしています。こうした粘り強い取り組みを継続した結果、徐々にマナーも改善されてきているとか。
さらに瀧澤さんの区長就任後、民区広報「ごみんくレター」(総務部で作成)の発行を開始。民区情報と併せ、民区のほのぼのとした話題も「ちょっといい話」という気持ちが温かくなるトピックで紹介しています。
もう一つ忘れてはならない活動に「ふれあいサロン」があります。瀧澤さんが「ボランティア精神溢れる」と形容する保健推進委員(5区の女性部長を兼任)を中心とした活動は、民区内外に口コミで広がり、次第に他の民区からも参加が増えてくるようになりました。
埼玉県出身で、企業誘致で一関へ来て以来、人生の半分以上を一関で過ごしているという瀧澤さん。「一関に限らず東北の人は受け身の人が多いのでは」と分析し、「民区に関しては、協力してくれる人もいてありがたいのだが、時に区長選出に難航するように、先頭に立ってやろうという人は少ない。公園の植木や土手の雑木の管理など行政の対応も、地域と行政の役割をその都度確認しながら問題提起しており、良くなってきているが、何か言われてからの動きになりがち。受動から能動へ、住民も行政も積極性が増してくるともっと良くなると思う」と、苦言の中に期待を込めます。
開発されてすでに40年以上経過した関が丘。瀧澤さんは「住宅団地特有の、住宅を建てた世代の一斉の高齢化と、それに伴う空き家や交通・買物弱者などの問題がすでに現実として現れ始めている」と課題を捉えながら、「区長になって広がった」という民区住民との繋がりと、支えてくれる役員達の力を頼りに「こうした高齢化社会に対する福祉活動にも取り組んでいけたら」と意欲を見せていました。
後日、関が丘コミセンには水墨画教室に参加する瀧澤さんの姿が。民区内外の舵取りとパイプ役として尽力する傍ら、園芸の技でシルバー人材センターでも活躍。多彩な趣味も持つ瀧澤さんの、公私に多忙な日々はまだ続きそうです。
「わいわいフェスティバル」の様子(流しそうめん)