こんにちは。せんまやサテライトの佐藤です。
先日、盛岡で開催された「共生社会づくりフォーラム」の第2回と第3回に参加してきました。
積んでた本の中に第2回「少子化を考える」講師の社会学者の古市憲寿さん、詩人・社会学者の水無田気流さんが執筆者になっていた本があったので、積読消化も兼ねて久しぶりに本紹介です。
「女子会2.0」
20〜30代女子を襲う、生き方にまつわるモヤモヤ。結婚で幸せになれるのか。終わりなき女子力アップの果てに、何があるのか。
気鋭の論客6人が、女子会の場を借りて、現代の女子をめぐる問題の背景を分析。
専業主婦志向、ロマンティック・ラブ・イデオロギー、女子力……昔ながらの価値観にツッコミを入れ、女子に活力を注ぐ一冊。(ジレンマ+HPより)
サイトの紹介文のとおり、美味しいご飯を食べながら楽しくおしゃべりという女子会ではなく、社会学者や少子化ジャーナリスト、ライター等をされている女性陣とオブザーバーの古市さんによる座談会をまとめた本です。
男女の働き方や結婚観・家族のあり方等の変化が、統計調査や雑誌、エッセイ等のデータを引用しながら語られています。
この本を読む前にも、1980~90年代に下がった女性の専業主婦志向が最近再び高まってきているという話を聞いていて、実際の社会の状況とはギャップがあるように感じていましたが、その背景についての考察も書かれていてなるほどなあと思いました。(対して男性は結婚相手に共働きを求める割合が高くなっています)
今の20~30代の人にとっては、新しい発見というよりは、いろんなデータや論考によって、自分の親ぐらいの世代と結婚や子育てについて話した時に感じるギャップやモヤモヤした感覚の裏付けが取れる本かもしれません。
結婚、出産、子育て、男女平等…こういう話になると男女間や世代間でやや対立的になってしまう場面もありますが、そこにはそれぞれの考えに至る背景があるわけで、そんな時に、この本のように客観的なデータが示されれば感情や感覚だけの対立は減るんじゃないかなと思います。
データとかがなくても、「何かこの人とは意見が合わない」とか「自分の感覚が通じない」と思った時は、単純に性格だけの問題にしないで、相手の意見や考え方の背景を考えてみるとこちらの受け止め方や伝え方も変わってくるし、そういう余裕を持っていたいなあと思う今日この頃です。
●一関市内で本書が借りられる図書館(2016/3/29現在)
・千厩図書館
・藤沢図書館
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