(idea 2015年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
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藤沢町住民自治協議会 地域協働推進員 伊勢 徳郎 さん
室根まちづくり協議会 地域協働推進員 佐藤 紀子 さん
老松みどりの郷協議会 地域協働推進員 熊谷 光喜 さん
【熊谷】私は、今年の8月から花泉の老松地区の協働推進員をしております、熊谷光喜です。老松公民館よりお誘いを受け、今は主に公民館の仕事の手伝いをしています。老松出身で、地域の皆さんには昔からお世話になっております。
【佐藤】今年の6月から室根の協働推進員をしています、佐藤紀子です。出身は福島県白河市で、しばらく東京に住み、結婚を機に一関へ引っ越してきました。他の地域から来た方の目線も大事じゃないかという意見もあったようで、ご縁をいただき協働推進員をさせていただく事になりました。活動を始めた頃は「地域を知る」というのが最初で、活動を始めて半年ほど経ちますが、ようやく協働体としてどう運営したらいいんだろうとか、地域づくりって何だろうと考えるようになりました。
【伊勢】私も今年の6月から藤沢の協働推進員をしております、伊勢徳郎です。藤沢町の西口地区に住んでおり、前は公民館の夜の代行員等を行っていました。
藤沢町で地域づくり計画を作成する段階で、8地区・8名の協働推進員がおり、その頃から協働推進員として携わっています。
先日、藤沢町の協働体「藤沢町住民自治協議会」が設立されましたが、設立準備に関わる規約の作成や会議の準備等は、私自身初めての経験で、難しいことだと感じました。こういった取り組みに携わることができたのは、経験としてありがたいと思っています。
【熊谷】藤沢や室根は町全体で一つの協働体組織ですが、私の地域では、旧7村単位で協働体を立ち上げようとしています。中でも老松では一番先に「老松みどりの郷協議会」を立ち上げました。地域づくり計画を作成するにあたり、集落ごとに計画書を出していただきましたが、内容は「道路を作ってほしい」というような要望が多く、「じゃあ、自分達では何ができるのか」という所がまだ薄い状況です。それをこれから話し合い、詰めていきたいと思っています。
【伊勢】藤沢の地域づくり計画を作成する時に、各自治会から提出された「地域資源」や「地域の自慢」の項目は、空欄が多かったです。「地域にはこんな課題がある」「ここを改善したい」ということも大事ですが、自分達が住む地域の良いところや宝物に気付き、それに誇りを持ち皆で守ることも大切なのではないか、それが、地域づくりの元になっていくのではないかと思います。
【佐藤】室根まちづくり協議会でも、これから地域づくり計画に取り掛かります。協働の進め方は地域ごとに違うと思いますが、室根は“急がない”で行っています。計画を立て、実際に進めていくのは室根に住む皆さんなので、じっくりと時間をかけて皆さんの同意をもらいながら、皆で進めていくという姿勢は、いいんじゃないかと思っています。
室根まちづくり協議会を地域の皆さんに知っていただくツールとして、「むすび」という会報紙を発行しています。毎月発行される一関市広報の配架に併せて、むすびも配布しています。その他、「若者の声が聴きたい」として、20~40代の若い世代で構成される「若者推薦委員会議」という集まりが設けられ、私はそのサポートも行っています。
【伊勢】藤沢町の地域づくり計画は、藤沢町全体・8地区・43自治会と3つの計画をまとめたものなので、三層構造と言われたりしています。私達は、この計画は40年かけて作り上げたという意識でおります。というのも、藤沢町の自治会活動が始まってもうすぐ40年になるのですが、4~5年ごとにそれぞれの地域計画は立てていました。それを藤沢町にある43の自治会からもれなく計画書を提出していただき作り上げたものなんです。
この計画を実際に進めていくのはまた別の次元・新しい段階ですよね。ただし、大事なことは「話し合うこと」じゃないでしょうか。佐藤さんも言われているように、時間がかかるものだと思いますよ。40年間かけて「自治会は自分達のものだ」という意識をつくったと思えば、協働に関してもきっと何十年とかかるのではないかと思っています。地域の方の中には、協働を「何それ?」と言う方もいらっしゃいますので。
【熊谷】「協働」なんて立派な言葉ですが、今まで行ってきた活動が協働になっていると思います。老松の地域づくり計画には、今までの各集落や各団体で行っている活動も地域づくり計画に組み入れていこうと考えています。
【伊勢】そこを皆に知ってもらう大事なところかなと思いますね。
【熊谷】地域の方の中には「市民センター」=「指定管理」という認識の方もいるようです。実際には別ものですが、そのあたりがまだしっかり浸透していないようですね。
【佐藤】協働という言葉が難しくさせてしまっているだけで、実際の内容はとてもシンプルなのかなと思います。今まで皆さんが行ってきたことを、整理しながら皆でやっていくんですよというところを知っていただければ良いんですよね、きっと。言葉の意味が伝わりきらないから、不安が先にきて、受け止めるのが難しくなるだけであって、シンプルな中身をちゃんとお届けできたらいいなと思います。
【佐藤】私の中で地域協働推進員というのは、「協働を推進していく人」と思っています。室根の皆さんがやりたいことや、豊かになる・幸せになるための計画づくりですから、それに対して地域の方がどうしていきたいかということを一生懸命受け取り、できる範囲で精いっぱいお手伝い・応援していきたいという気持ちでいます。
【熊谷】私も佐藤さんと同じ気持ちです。目標としては、今取り組んでいる地域づくり計画を完成させたいと思います。
【伊勢】藤沢町の地域づくり計画を進めていきますが、事業の優先順位や、細かいところ等を引き続き話し合いながら進め、私はそのお手伝いをしていきたいと思います。それから、「協働推進員って何ですか?」と聞かれるので、新年会や総会に積極的に参加するなど、地域の方と顔を合わせて自分のことを少しずつ知ってもらいたいと思っています。私は外歩き仕事をずっと行っていたので、中にばかりいるのは性に合わないのでね。今後とも地域のために、地域の皆さんのためにサポートを頑張りたいと思います。
【藤沢町住民自治協議会】
住所 〒029-3405一関市藤沢町藤沢字仁郷12-5 藤沢公民館内
TEL 0191-63-5515 FAX 0191-63-5517
【室根まちづくり協議会】
住所 〒029-1201一関市室根町折壁字大里201-1 室根公民館内
TEL 0191-64-2347 FAX 0191-64-3044
【老松みどりの郷協議会】
住所 〒029-3103一関市花泉町老松藤田274−2 老松公民館内
TEL 0191-36-1235 FAX 0191-82-5153