※お願い※
記事内の写真や資料は、当情報誌での使用について許可をいただいて掲載しております。
無断での転載などの二次利用はご遠慮ください。
代表取締役社長 菅原 照之 さん
(idea 平成29年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆代表取締役社長:菅原 照之 さん
◆連絡先:〒021-0881一関市大町4番29なのはなプラザ1F
◆電 話:0191-31-2201
◆FAX:0191-31-2202
平成25年4月の開所以来、多くの市民が利用している市街地活性化センター“なのはなプラザ”(一関市大町)。その1階にある“街なか産直 新鮮館おおまち”は、地域の方々で運営している一関まちづくり株式会社が、空きビルの利活用と活力あるまちづくりの中心となるよう“交流のできる産直”として平成17年7月にオープンしました。
「昭和60年代から平成9年頃まで、駅前にはショッピングデパート千葉久、大町にはダイエー一関店と2つのデパートがあり、その間にある大町商店街は買い物客で大変賑わっていた」と当時の様子を語るのは、一関まちづくり株式会社4代目代表取締役社長の菅原照之さんです。生まれも育ちも一関市の中心街で過ごした菅原さんは、駅前の賑やかさや商店街の活気を幼少のころから肌で感じてきたといいます。
「平成9年に駅前の千葉久が閉店し、平成14年にはダイエーも閉店。どちらも空きビルとなり商店街は徐々に空洞化。年を追うごとに、行きかう人が目に見えて少なくなり『なんとかしないと!』という思いが強くなってきた」と当時を振り返ります。
「以前のような活気ある街並みにするために、自分たちはどんなことができるだろうか?」と商店街(一関銀座会や大町振興会)の方々はそれぞれの店の経営や仕事に励みながら、空きビルの利活用についても、行政・一関商工会議所と共に話し合いを重ねてきました。さまざまな方向性が考えられた中で共通していたのは「一関に興味を持ってもらおう」ということ。「新しくデパートを誘致して『場所を提供しますから、はいどうぞ。経営してくださいね』というのは簡単な手法だが、それでは何も変わらない。帰省客や一関を訪れた人が立ち寄り交流ができる場の中に一関産のものを紹介したり販売したりしながら『また一関を訪れてみたい』『地元に帰ってきたらあそこに寄ろう』という思いをもっていただける場所にしたいというのが当初から話し合ってきたメンバーの思い」であり、「それを形にしたのが“街なか産直 新鮮館おおまち”」と力強く語ります。
現在は、携わった方々の思いを受け、市内を中心とした300軒の野菜生産農家と100軒の地場産品加工業者から産品をお預かりし商品紹介や販売を行っています。さらに、地場野菜を使用しての食堂運営や、購入した商品を食べることができる休憩スペースも設け、立ち寄った方々の交流の場にもなっています。
同社は、町の中心部ということもあり各種イベントに協賛し、その賑わいをさらに盛り上げています。
その1つとして、一関国際ハーフマラソン大会の際は、参加者や応援者などが会場から新鮮館おおまちに気軽に立ち寄れるようチラシを配布。選手へはお餅や芋の子汁を無料提供(数量限定)するなどの企画でおもてなしをしています。
さらに、平成29年2月と7月に開催された、一関地域まちづくり推進協議会主催事業“子ども食堂”※では、同社から生産者へ、お料理に使う食材として新鮮で安心安全な野菜等の提供をお願いしたり、食器類の手配などで協力。「子ども食堂の開催趣旨には大いに感銘を受け、会社としてできることは積極的に協力したい」と、地域などの新たな取り組みも応援していくという姿勢をうかがうことができました。
※子どもたちの孤食や偏食の改善を目指し、地域として子どもたちを見守り育てていこうとする試み。
安心安全な地場野菜のほか、市内各地域の特産品も販売しています。