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（idea 平成26年９月号掲載）※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

代表取締役：三浦　昌喜 さん　

連絡先：〒029-1202　一関市室根町矢越字湯舟99-1

電　話：0191—64-2808

ＦＡＸ：0191-64-3911

E-mail：mmmiura@dance.ocn.ne.jp

H      P:http://www.miura-ichinoseki.co.jp/

　「森は海の恋人植樹祭」で知られる、一関市室根町の第12区自治会。その集落内に「夢と笑顔のまごころ住宅」がモットーの、地域に根ざす工務店があります。

　昭和29年4月、現社長の父である初代三浦恵三さんが、生まれ育った集落に三浦工務店を設立。平成6年6月には有限会社三浦工務店として法人化しました。　

　初代社長は、大工の弟子育成に力を入れており、中学卒業後の子どもたちを住み込みで受け入れ、多くの棟梁を輩出。「旧東磐井郡出身の子どもたちが大工になるため、30名ほどここで修業を積んだかな・・・。土木と違って建築の人材育成には時間がかかってね、最低5年は住み込みで仕事を覚えていったんだよ」と、当時を振り返る現社長の三浦さん。「初代社長はお酒が好きでね。大工修行の他にも、人と人との繋がりを大切にすること、地域に役に立つことを若い衆に語って聞かせ、地域の人材育成にも力を入れていた人だよ」と続けます。現在、当時の見習い大工数名が、棟梁として同社に従事。先代の教えの下、時代の変化に対応しながら、地域の風土を良く知り、地域の人々とのコミュニケーションを大切にしています。

　「人材不足は地域も企業も同じ。若者やベテラン、元気な母ちゃんたちがいて成り立つものじゃないかな。だからこそ、協力が必要だよね」と語る、三浦さん。続けて「人との繋がりってどこにあるかわからないもの。機会があれば、地域のいろんなところに顔を出して情報の収集や発信をしてみるの。できることは率先して協力する姿勢が大事」と語るのは、奥様の友子さん。　奥様は30数年前、北上市から旧室根村に嫁ぎました。当時は、見知らぬ土地で知り合いもなく地域の情報を収集する手段がなかったとか。子どもたちの小学校入学を機に、PTAやスポ少の育成会など積極的に参加することで、地域を知り、地域を発信するより良い関係を築き上げたのです。今では一関市商工会議所女性会室根支部長を務め地域にとって重要な存在となっています。

　「実際、小さな地域の中で小さな企業だけの貢献活動は難しいもの。地域住民と一緒になってできることを全面的に協力することが大切。これからも、お互い支え合って地域を活性化していきたいですね。」と語る姿からは、地域に対する熱い思いが伝わってきました。

　「森は海の恋人植樹祭」は、森・川・海の生態系の結びつきを知ってもらうために気仙沼市唐桑町の牡蠣の森を慕う会と室根町第12区自治会が主催し始めた活動で、今年で26回目。当日は同自治会の、ひこばえの森交流センターを会場に「こっとんこ水車まつり」も開催しています。同社は、植樹祭前日までに仮設トイレの設置協力や植樹の準備、こっとんこ水車祭りでの出店など地域の方々と協力し盛り上げています。また、まつりの名称にもなっている水車も、大昔その地にあった水車を平成7年に地域一丸となって復元したとのことで、集落のシンボルとなっているのです。「三浦工務店がここにあるのは、そこに地域があるからこそ！」と語る三浦さん。取材当日も、地元の方々が集う明るい工務店でした。