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(idea 平成26年5月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
代表取締役:水谷 文昭 さん
住所:〒029-0302 一関市東山町長坂字西本町107-3
TEL:0191-47-2480
FAX:0191-47-2319
石灰石と清流砂鉄が織りなす豊かな自然と、伝統工芸品の東山和紙で有名な一関市東山町。この地に地元の匠として先代が創業を開始したのは、昭和49年4月のこと。建設のプロとして実績を重ね、平成元年10月に、有限会社丸已建設として改組しました。
今年で25周年を迎える同社は市内のお客様からのご注文が多く、その中でもっとも大切にしていることは「地域やお客様との信頼関係」と語る、現代表取締役の水谷さん。
「信用第一の世界ですから、現場での安全管理や品質管理を徹底し誠実に仕事をこなすことが重要です。さらに、大切なことは、地域住民の方々とのコミュニケーション。当社のお客様は、ほとんどが市内ですが、同じ市内でも各地域によって様々な事情があり、難局に際しては、日ごろのコミュニケーションが役立ちます」と続けます。従業員も地元を良く知る東山地域や大東地域内から採用し一人一人が地域住宅のアドバイザーとなるよう、社内教育や会社づくりにも力を入れているのです。
同社は、平成19年に「ecoハウス研究会」に参加し、岩手の気候に合わせた「伝導型地中熱利用住宅」の事業化を決意。平成20年10月に岩手県初となる同住宅を完成し、翌年は「経営革新計画」が岩手県知事承認を受けました。この取り組みには、研究開発段階から一関工業高等専門学校機械工学科と共同で実施し、日本伝統民家の知恵を取り入れた「家族と地球が長生きできる住宅・何世代にも亘り住める家」が実現できたのです。
この「伝導型地中熱利用住宅」に取り組む原点となったのが、「自動車死亡事故よりも家庭内死亡事故が多く、その原因が急激な室内温度変化によるヒートショックである」という現実を知ったことです。同社では、地域で安心な暮らしを勧めるために、自社のホームページなどで広く情報を発信し啓発活動にも力を入れています。
「地域・風土にとけこむトータル的なまちづくりと不動産の提供」を将来の目標に掲げている同社は、このような活動を通し、より一層地域に根付く建設業を目指しています。
IHクッキングヒーターの魅力を多くの方々に知ってもらうため、同社多目的ルームGreen(一関市宇南)を会場に「IHクッキング体験会」を毎月1回開催しており、3月で41回目を迎えました。講師は、代表取締役の奥様で通称マドンナ先生。開催当初は無料でしたが、「こんなに素敵な体験会なら、また参加したいけど、無料だと気が引けるから有料にしてちょうだい」というリピーターの声から、現在は材料費として500円を頂いています。
この体験会は「煮る・焼く・揚げる」という利用方法が学べるのはもちろん、地域住民の交流の場となり様々な情報交換ができることも魅力です。
「丸已建設は建物を建てるだけでなく、地域の方々が知りたい情報を発信・提供していける環境づくりを今後も継続していきたい」と語り、水谷さんご夫婦の地域に対する温かい思いが伝わる取材となりました。