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(idea平成25年月9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
代表取締役社長 及川 豊(のぼる)さん
事務所:〒029-1211 一関市室眼町津谷川字竹野下135-2
TEL:0191-65-2512
Fax:0191-65-2513
展示場:〒029-1202 一関市室根町矢越字高沢224-1
TEL&Fax:0191-64-3335
H P:http://www.oikawasekizai.com/
もっとも身近で信頼される地域の墓石店
悠々とそびえ立つ室根山で有名な一関市室根町は「室根石」という光沢のある石でも脚光を浴びてきています。室根石(自然石)は、御影石と呼ばれる花崗岩で、石の川とも呼ばれる玉石群の露出が同町の数箇所でも見られるとのこと。そんな、地元産室根石を取り扱う墓石店が有限会社及川石材店です。
昭和8年、同町津谷川に先代の墓石職人が藤沢町から婿入りし、二代目の婿職人が石を切る機械を導入。昭和56年、御縁あって福島県の二本松から室根町にきた現社長の及川さんがそれを引き継ぎ、平成10年に有限会社及川石材店を立ち上げました。及川さんは、「室根地域は、人々との繋がりがとても深く、暮らしやすい地域」と語り、先代から引き継いだ地元ならではの職人技を守るだけでなく、平成22年3月には、気仙沼街道284号線沿いの産直「旬菜館」斜め向かいに、墓石等々の展示場を開店し、さらなる「身近な地元の石材店」として地域の方々に親しまれています。
同社は、室根総合開発株式会社が主催している「春のむろね石まつり」で、石窯ピザの無料振る舞いに参加しています。このきっかけとなったのは、及川さんが「地域の方々にもっと地元石に親しんでもらいたい。何かできることはないか?」と感じていたことから始まりました。そんな中、石問屋の展示会でピザ焼き用の石窯と偶然に出会ったのです。「これだ!」と直感し、その足で栃木まで行き石窯制作を学びました。その後、室根地域内のイベントで、来場した地域住民などに日頃の感謝をこめ、数量制限はありますが、石窯を使用した本格ピザを無料配布したり、室根夏祭りで販売したりと、地域住民が墓石以外でも地元の石の良さを感じてもらうきっかけづくりを行っているのです。
震災後、地域住民だけでなく沿岸部の方々とも触れ合う機会が多くなった同社は、チェンソー彫刻家の城所氏の被災地復興支援製作「龍王プロジェクト」にも参加。このプロジェクトは、被災地の木材を使用し、祈りを捧げるモニュメントを製作するもので、平成24年6月に宮城県本吉郡本吉町の浄勝寺でそのイベントが開催されました。当日、同社は被災地の木材運びに協力。運ばれた木材は彫刻家の見事なアートで力強い龍王に変化したのです。
お墓づくりを行っている中で地域住民との様々な出会いがあったと振り返る及川さん。「供養の手助けをさせていただいている中で、『おかげさまでした』と言われると、やりがいがありますね。」と笑顔で語っていただきました。