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代表取締役 鈴木市郎さん
(idea 平成29年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆代表取締役:鈴木市郎さん
◆連絡先:〒029-1201一関市室根町折壁字大里122-1
◆電 話:0191-64-2220
◆FAX:0191-64-2325
昭和56年創業の有限会社すずまーとは、室根町内に店舗を構える総合食品販売店です。生鮮食品やアルコール類のほか、地元食材を使用した総菜や地元名菓も取り扱っています。
「私が子どもの頃、両親は農業をしながら履物屋を営んでいました。若いころは、千葉県内の総合販売店に勤め、主に電化製品を取り扱っていました」と語るのは、同社代表取締役の鈴木市郎さんです。
鈴木さんは「長男だからいずれは故郷に帰らなければ」という思いがあり、30歳を目前にUターンを決意。「地元に戻ったら、地域に役立つように生鮮食品を取り扱うスーパーマーケットを立ち上げようと決意していた」と語ります。当時の勤め先に願い出て、これまで携わることのなかった生鮮食品を取り扱う部門に異動し1年間経験を積みました。
「鈴木の『すず』とマーケットの『マート』を掛け合わせ、お客様が親しみやすいように」と故郷に戻りすずまーと1号店(町1丁目)を開店。敷地面積40坪、家族経営でのスタートでした。当時は役場の近く、バス停の近くということもあり多くの方々が立ち寄った地域のスーパーマーケットでしたが、開店から7年、車社会が発展し「駐車場のある店舗」を考えなくてはならなくなり、昭和63年に1号店から気仙沼街道を約600m東方向に進んだ先に広い駐車場を完備した2号店(折壁字大里)をオープンしました。
「店舗運営のほとんどは息子夫婦に任せています」と話す鈴木さん。鈴木さんは一関商工会議所室根地域運営協議会の会長を務めたほか、室根ライオンズクラブの会員として、駅周辺の清掃活動や老人ホーム等での草刈り作業などこれまでお世話になってきた地域に感謝を込めてボランティア活動に力を入れています。
また、町中にある旧店舗は「空き店舗活用として何かに使用していただけるとありがたい」と、旧暦うるう年の翌年に開催される国の重要無形民俗文化財「室根神社特別大祭」の際、神宮の社務所として開放しているとのことです
同社では、町内の小学生を対象に企業見学の受け入れを行っています。「店の表面部分だけでなく、鮮魚や精肉がどのようにして、店内に並べられていくのか、そういった様子も学んでもらいたいと、加工作業工程も見学させています。子どもたちは目を輝かせ、驚きながらも真剣に学習しています。今、町内には『すずまーと』以外スーパーがありません。大手のスーパーとは違い品揃えにも限りはありますが、子どもたちにも喜んでもらいたい」と語る反面「目に見えて子どもが減少している」と、昔のように子どもたちが賑やかに買い物をする姿を見かけなくなったことが寂しい様子でした。
最後に「家族経営から始まったすずまーとも、おかげさまで従業員15名となり、店をすっかり任せられる後継者も育てることができました。今後もできるだけお客様の利便性にお応えできるようにと、お正月以外休まず営業していきます」と地域に育ててもらった感謝の思いを語ってくれました。
鈴のマークのすずまーと、販売しているお野菜の一部は地元農家さんと契約し直売をしています。