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(idea 平成27年6月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆店 長:宍戸 武英さん
◆連絡先:〒029-0523 一関市大東町新右エ門土手6-2
◆電 話:0191—75-2284
◆FAX:0191-75-2289
県道19号一関大東線終点で、国道343号・国道456号線交差点があり、その国道343号線を北西に170mほど進むと家具の宍戸があります。目印ともなる交差点付近は、摺沢市民センターや摺沢駅、図書館やスーパーマーケットなど地域住民らが集い賑わう通りであり、内陸と沿岸を結ぶ道ともなっています。
この地に、後の有限会社宍戸を起業した先代は、千厩町奥玉で農家の長男として生まれましたが時代の変化を見越し、一関市大東町摺沢の但馬崎地区に昭和14年4月に宍戸製材所を設立。昭和36年から昭和45年の間には、家具部/建材部/インテリア部を設け、時代の変化に対応し「今地域で必要なものはなにか?」を常に考え地域とともに歩んできました。
現在の有限会社宍戸に組織変更したのは、昭和55年3月のこと。道路や周辺施設の拡張工事等もあり同年、現在地に新店舗をオープンしました。
「昔の日本家屋には押入れがありませんでしたから、当時はタンスなどの大きな家具の流通が盛んでした。しかし、お客さんは商品を購入しても運ぶ車がないんですね。だから、無料で配送サービスを考案したり、重い家具の設置をサービスしたりと、購入された方が『次に何を必要とするか』を考えていました」と振り返るのは、同店店長の宍戸武英さん。「今の時代は、家庭に一台以上車があるでしょう。安いものを買い求め、地元じゃなく都会に目を向けたがる」と語り、「私たちは大量に発注が出来ないので大手のように安売りはできませんが、大手が出来ない地元で手の届く安心のサービスを常に心がけているのですよ」と続けます。
家具の宍戸は、平成12年6月から岩手県福祉用具事業者として認定され、福祉器具のレンタル・販売、介護保険住宅改修工事等も行っています。
「昔からの馴染みのお客さんが、年々歳をとっていくなか、『高齢化の時代に企業としてどう取り組み、地域と共存できるか?』を考えたとき、一番はやはりお客様の声だったね」と、福祉の分野に目を向けたきっかけを話す宍戸さん。現在は店舗の3分の1が福祉介護用品の展示スペースとなっており、「家具の宍戸に来れば、福祉介護用品がなんでもそろう」と言ってもいいのではないかと思うほどその品は豊富。また、従業員のほとんどが福祉用具専門相談員の資格を持っており信頼性があります。さらに宍戸さんは福祉用具プランナーの資格も持っているため、地域のケアマネージャーと一緒になって、介護用品を必要としている一人ひとりに寄り添えるよう、情報交換を欠かしません。
同店では、店舗スペースや駐車場を利用し、毎年ゴールデンウィーク時期に合わせ企画展「いやしの遊空間」を開催。手芸・表具・寄せ植え・木製クラフトなど市内外で活動する団体の手仕事発表の場と地域の人々に楽しんでもらうことを目的に開催しており、今年で16回目を迎えました。また、期間中には市内の方を講師に迎えアロマキャンドルや苔玉制作など参加型のワークショップも実施。
「口コミで広がり、あっという間に定員に達しました。今後も地域の魅力を発信する意味でも継続していきたい」と意気込みを語ってくださいました。