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~生まれ育った地域へ感謝の思い~
(idea2012.vol6掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
今回の、企業の地域貢献活動取材は、地域食材の安全と安心を守り、地域に根差す一関市室根の株式会社オヤマへお邪魔し代表取締役社長の小山さんにお話しを伺いました。
昭和41年7月に「小山ブロイラーセンター」の名称で創業した、(株)オヤマは、平成19年に創業40周年を迎え、「地域に感謝の気持を表したい」という想いで、金色の風見鶏付き温度計・時計台のオブジェを寄贈しました。「何か、地域に役立つものをと考えていました。そして、室根という地域の話題にもなればと思うとともに気持を形として表現したかったのです。」と、当時の思いを同社取締役の小山さんは振り返りました。
室根で生まれ育った小山さんの、ふるさとを大切にしている気持が伝わってきます。40周年を迎えてから、5年たった今も一関市室根町折壁地内のJR大船渡線月山下踏切に近い国道284号線付近の、記念モニュメントはキラリと光り、町の安全を見守っているかのようです。また、モニュメントの回りには、花壇があり、色とりどりの花々で一層明るさが増しています。この花壇は「いわいの里花壇」と名付け、3年前からは、花いっぱいコンクールに出場し初年度から最優秀賞を継続受賞しています。元々は、モニュメントの寄贈に伴い始めた小さな花壇も、従業員有志たちが、少しずつ手入れをして、今ではコンクールに参加出来るようになり入賞をきっかけに、毎年テーマを決めているとのことです。
市内でも珍しい、会社敷地内にある保育園。昭和55年4月に「こまどり保育園」を設置し、託児所ではなく通常の保育園として、従業員が安心し業務に従事できるよう保育士が子育て支援を行なっております。「開園当初は、従業員の子育て支援としておりましたが、現在では、地域の子どもたちもこまどり保育園に入園できます。」と、今年の入園式の写真をそっと差し出して見せていただきました。子どもたちの輝く笑顔とともに、小山社長も優しい笑顔です。季節ごとに行事があり、9月には運動会、とても楽しみにしている様子でした。また、現在は、祖父母が従業員で、孫が入園しているという場合もあり、「親子2代で、こまどり保育園を巣立ったご家庭もありますよ」との事。市内では、働きたいけど、子どもを預ける場所がないという親御さんの声も聞こえる中、社員のため、地域のために企業が運営する保育園の存在は親にとっても子にとってもまさに「安心」という絆が芽生えるのではないかと感じました。
地域ブランドとして誇りを持ち、地域に感謝する気持をしっかり表現していきたい。地域の行事には、従業員個々が、積極的な参加をしながら、コミュニケーションを図り協力していきたい。若い世代が、少なくなっていることが現状だが、今後は、小さな地域で若い人たちを増やすことが出来る企業として取組んで行きたいと、今後の夢を語っていました。
平成23年未曾有の被害が起きた東日本大震災。同社では、オヤマグループとして気仙沼市にも工場や直営店があり、震災翌日から炊き出しや従業員有志のボランティアを50名派遣(気仙沼市・陸前高田市)するなど迅速な対応を行なったと共に、売上の一部を気仙沼市へ寄附しました。経営理念でもある、人間性の調和は従業員ひとりひとりに指導がなされていることが感じられました。