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東山町長坂の商店街で冠婚葬祭業を営む「株式会社 永盛堂」は、昭和51年に創業し、現在は同店舗のほか、市民斎場「メモリアルホール 永盛堂」、一関市川崎町に川崎店と永盛堂会館「かわさき」の4施設を運営しています。戦前は、同所で和菓子屋(店名「永盛堂」)を経営していましたが、戦後はシャッターを閉じる形に。その後、現専務取締役である鈴木隆さんの父が「これからの時代に必要で地域に役立つ仕事を」と葬儀会社を起業し、できるだけ地域との関わりを明るいものにという想いも込め、結婚式などの各種御祝事のフラワーギフトも取り扱う「フラワーショップ花咲」も展開しています。
(idea2019年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
「故人を送り出すことは、私達が生きていく上で切り離せないものがあります」と語るのは、株式会社 永盛堂の専務取締役 鈴木隆さんです。「いずれは父の跡を継ぐ」という想いで進学を機に地元を離れますが、平成14年に当時の代表取締役社長(父)が体調を崩したことで、19歳で本格的に葬儀会社の運営に携わることとなりました。
普段の生活の中で葬儀会社との関わりは少ないものですが、一般的に病院からご自宅もしくは会館まで故人の搬送から始まり、祭壇設置(自宅葬の場合)、納棺・火葬・通夜・葬儀を経て、弔中払いと、当地方では「なのかづめ」と表現しますが、「最近では多くて5日間をかけて故人を偲び弔い、約9割は会館を利用している」とう現状の一方、「まだまだ本家や親類付き合いが深く大切にしている地域。そのため、本家などの親類が主体となって執り行い、家々の習わしを尊重し、仏式・神式にも対応しながら、我々はそのお手伝いやアドバイスをするという形。故人を弔うために親戚・家族一同が集うことは、故人の思い出を共有し語り合う、一つの交流の場なのではないか」と葬儀への想いを鈴木さんは語ります。
鈴木さんは家業の傍ら、一関商工会議所青年部や、川崎岩手ライオンズクラブ、公益社団法人一関地区法人会など各種団体の会員となり様々な業種や地域の方との交流を大切にしています。それぞれの団体で目的を持ち活動していますが、軸にあるのは「地域を想う心」と鈴木さん。商工会では商店街の空き店舗の活用について話し合いを進めており「改めて自分が生まれ育った商店街の課題と向き合い、一商店だけではなく団結して地域を活性化していくことの大切さに気付かされた」と語ります。特に、「サマーフェスティバルinながさか」(たいしたもんだ長坂みらい塾主催)について、「昔は盆踊り大会など地域総出のイベントがありましたが、一時期そういった場がなくなった時がありました。盆踊りの復活と共に、地域の賑わいを取り戻そうと始めた事業で、今年で3回目の開催です。私達、一関商工会議所青年部東山支部では屋台や子ども向けのゲームを企画していますが、東山にこんなに人がいるのか?と思うほど多くの方で賑わうイベントです」と続けます。
最後に、鈴木さんは今後について「葬儀屋というとなかなか店に入りにくいイメージがあるかもしれませんが、当社はフラワーショップも運営しているので比較的入りやすい店舗構造にしています。地元ではお茶飲みに来店される方もいらっしゃいますし、当店のコーヒーは美味しいと評判もいただいています。堅苦しい雰囲気にせず、地域の方が訪れやすい場として展開していきたいですね」と語っていただきました。
店舗の説明をしてくださる、
専務取締役 鈴木隆さん
まもなくお盆の季節。
盆飾り「提灯」が並びます
店舗入り口では色鮮やかな花々が出迎えてくれます
DATA
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