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(idea 平成27年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆代表取締役:足利 徳夫 さん
◆連絡先:〒029-0522 一関市大東町曽慶字留舘31-2
◆電 話:0191—72-3341
◆FAX:0191-72-3097
昨年3月、地域の方々に惜しまれながらも閉校となった一関市立曽慶小学校。地域の学び舎がなくなり、子どもたちのにぎやかな声もだんだんと少なくなってきました。そんな中、「地域のことは地域でやっぺし!語り合うべ!」と立ち上がったのが、地域協働体組織「結いネット そげい」です。現在、同団体の会長をなさっているのが、株式会社足利工業の代表取締役である、足利徳夫さんです。
左官職人だった父親の背中を見て成長した足利さんは、「一度は都会で修業を積み、いずれは父親のような左官職人になりたい」という思いで、40年前に東京からUターン。当時は職人として仕事を請け負っていましたが、時代の変化とともに小学校等の大きな施設建設へ目を向け、土木や基礎工事など業務を拡大してきました。当初、数名程度だった従業員も20名を超え平成20年に法人化。現在は、市内に限らず沿岸部や北上市、宮城県登米市などの基礎工事も請け負っています。
同社が加盟している一般社団法人岩手県建設業協会は、岩手県と災害協定を結んでおり、災害発生時の応急対応を迅速に実施する事ができます。「地域の単独企業としてできることは、残念ながら微力ですが、地域内の建設業のお互いが持っている得意分野を集結すれば、それはそれは大きな力になる」と語る足利さん。
同協会に加盟してから13年以上経っている中で、先の大きな震災などの自然災害等実際に目の当たりにした際は「当社従業員一人ひとりの安否確認後、同協会の一員として、『今自分たちができること』を考え社員一丸となって実行させていただきました」と続けます。実際、沿岸部の被災地支援に携わり、心を痛めた足利さんをはじめとする同社社員は、少しでも早く復旧が進むよう支援に携わるとともに、地域内の被災箇所修復のため、ボランティア活動を実行。また、災害安全活動等を含めた社員教育にも日々力を入れています。
地域には、企業同士の交流場所や分野に合わせた協会など様々な組織があり、それは地域を支える大きな力ともなります。同社取締役専務の足利哲也さんも、一般社団法人一関青年会議所に所属しており、現在副理事長を務めています。「青年会議所には『奉仕・修練・友情』という三信条があるのですが、活動していくうえで規範となるところ。私は青年会議所活動を通じ、地域活動に参画し、今まで知らなかった一関を発見することができました。今後も青年経済人として一関のこれからの発展を考え、地域に根ざした企業を従業員共々目指していきたいです」と語っていただきました。
また、同社はNPO法人ファンスポルト一関のフットサルチーム「ヴィヴァーレ一関」の企業スポンサー。「その経緯は?」と尋ねたところ、「ヴィヴァーレ一関の選手と交流を持つ機会の中で、同法人の趣旨に賛同できるものを感じた」とのこと。「なかなか本業が忙しく、同法人の活動を見に行けていない状況ですが、直接活動報告を受けることで当社が微力ながら地域活性化の一助となっているなと感じますね。一関の未来を担う若者や、スター選手が誕生することを今後も願っています」と語っていただき、新たな企業貢献の在り方を感じた企業取材でした。