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(idea 平成26年11月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
JR東日本の電気工事を主体に県内各市町村の各工場や各学校・福祉施設等の電気設備工事から、商店照明・街路灯工事等、電気工事一般を幅広く手掛けている株式会社金澤電気工業所。昭和6年6月、現取締役金澤会長の父が市内地主町で始めたラジオ屋店から発展し、昭和25年4月同社が設立となりました。
「品質を羅針盤に顧客の役立つ施行を通して信頼を得、感謝され、顧客と一体となって地域社会の発展に寄与すること」を使命とする同社は、平成6年から全社員が自発的に地域貢献活動に取り組んでいます。
操業開始まもなくから地域とのつながりを大切にし、様々な活動に力を入れていた同社ですが、平成6年地域の市民団体が行うユニセフへの寄付活動に協力するため使用済み切手、使用済みカードの提供を社内報で呼びかけたことがきっかけとなり、全社的に地域貢献活動への気運が高まり、翌年から地域景観づくりに着手するなど、益々、取り組みが活発になったのです。
新入社員入社記念事業として平成7年4月から始めた舞草神社参道沿いのアジサイ・ヤマザクラ植樹活動は、この数十年で約130メートル以上の花ロードとなり、住民の憩いの場ともなっています。現在、毎年7月の「安全週間」と10月の「労働衛生週間」の恒例行事として、社員自らがテーマを決め、自主的に植樹や周辺の清掃など環境整備を積極的に推進しています。
この活動が長続きしている秘訣は、「身近なところから無理せずに活動を積み重ねる。それぞれの立場で、持てる力を地域社会の一員として活かすこと」と語る金澤会長。「活動の合い言葉は『明るく、楽しく、美しく』だよ」と笑顔で続けます。
同社は地域景観づくりだけではなく、市内福祉施設や病院等の照明器具等の点検・清掃等を奉仕活動の一環として行っています。一般の人にはなかなか難しい高所での作業も、同社社員にとっては得意分野。取材を通して、金澤会長が語る「それぞれの立場で、持てる力を活かす」という言葉に共感できました。
地域に大きな経済効果を生むとされる、国際リニアコライダー(ILC)誘致の実現を見据え、現在、金澤会長は市で開催した勉強会のすべてに参加。さらには、新聞などで情報収集するなど余念がありません。同社は、観光地や祭りのチラシを貼り、紙芝居をイメージして、説明文をいれたパネルを作成し誘致をPRしています。「ILC計画は壮大過ぎて当初は関心が持てなかったが、勉強会などに足を運ぶうちに地域経済の発展、次世代への明るい未来が想像できてきた。今後は地域環境をさらに良くし、県外市外、世界中のお客様をおもてなしするために、市民として環境を整えておく必要があるなと感じている。長閑で美しいまちづくり。ありきたりかもしれないが、市民一人一人が安心で安全に暮らし続ける一関市になるように今後も様々な面で活動していきたい」と今後の思いを語って頂きました。取材時には、アルバム3冊分の地域貢献活動の様子を納めた写真
を準備してくださり、社員の思い出話を聞かせていただきました。
孫子が築く未来のことを考えながら、社員や地域に寄り添っている姿が伝わる取材でした。