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昭和52年、板金塗装業として開業。その後、自動車整備認証を取得し、車検・点検等にも事業を拡大します。
同社代表の勇さんは、昭和57年には「有限会社東磐観光レンタカー」も設立し、レンタカー事業に参入(後に「有限会社風の音交通」に社名変更)。平成16年に貸し切りバス事業も展開すると、旧東磐井地域では初となるスーパーハイデッカーバスを導入。さらに、夫婦で旅行業務取扱管理者資格を取得すると「きららツーリスト」を開業(勇さん個人事業)。
那須野ボデー敷地内に展開する上記異業種事業所とも連携を取りながら、地域のニーズに応え続けています。
(idea 2021年1月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
大東長興田出身の那須野ご夫婦。夫で那須野ボデー代表の勇さんは、中学卒業後、職業訓練校で車の整備を学び、東京で板金塗装工に4年従事。その後地域に戻ると、兄弟の支援を受け、昭和52年に同町摺沢地域内に板金塗装工場を立ち上げます。
開業当時は自家用車の板金需要は少なく、工場現場や物流用のトラックなどを主に請け負っていましてが、数年で環境は変化。自家用車が急速に普及し始めたため、車検・点検も取り扱えるよう、自動車整備工場の認証を取得しました。
「夫はお金儲けではなく、地域にこんなところ(もの)があったらいいなと常に考えている人」と語るのは、工場立ち上げと同時に結婚した妻の敏恵さん。実際に勇さんは地域のニーズに敏感に察し、企業の社員旅行や地域の行事等に大型乗用車の需要が高まると、レンタカー業の承認を取得(別会社の立ち上げ)。貸し切りバスを取り扱う中で、道中のお弁当の手配にニーズを感じれば、旅行業の許認可を取って開業。時代と地域のニーズに応え続けてきました。
「これまでに一番びっくりしたのは、貸し切りバス業を始めたばかりの頃、朝起きたら東京でしか見たことのないような大きなバスが庭に停まっていた時。『買ってきた』と笑顔で言う夫に、『こんな田舎にこのバスは必要ない』とすごく怒ってしまった」と回想します。敏恵さんの怒りに反し、そのバズは物珍しさから注目を浴び、人気商品となったのだそうです。
同社の敷地内には、前述のレンタカー事業所のほか、勇さんが立ち上げた安全靴や婦人靴の製造会社もあるなど、敷地内全体でみると約50人の従業員が。「コロナ禍の影響は大きいが、従業員は守っていかなければならない。なんとかみんなが前向きになれるように」と企画したのが青空市「気まぐれ屋」です。
地元企業や地域住民が持ち寄った陶器や革製品、着物や木工品などを展示販売し、従業員や地域住民の交流も創出。密を避けるため、平日に同社前の屋外で開催しました。(※1)
「これまでは従業員との旅行で交流を深め、職場の活気作りに努めていたが、今年はできない。では何ができるかと考えたときに、製造業の会社もあるので各種機材が揃っている。この環境を活かし、それぞれが手作りの雑貨を作って販売してみてはどうかと考えた」という敏恵さん。
「コロナ禍で家の中ばかり過ごしているという高齢の方々も外に出るきっかけとなったり、来場者は笑顔で溢れていましたね。準備段階から従業員と交流ができたことも嬉しく思います。土日開催のリクエストもありましたので、来春あたり、またきまぐれに開催できればと思います」と開催に向けて前向きな那須野ご夫婦。今後の展開が楽しみです。
※1 令和2年7月、9月に開催
代表の那須野勇さん(左)と妻の敏恵さん(左)。「気まぐれ屋」に出店した古い前掛けのリメイクバックを手に。
青空市の出店した手作りの革製品
天候もよく、平日ながら地域住民で賑わった会場。
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