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練習時の集合写真(令和5年5月)
(idea 2023年7月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
平成29年結成。個々のオカリナ演奏の技術向上のほか、イベント出演や慰問等を通してオカリナの魅力を広めるべく活動中。現在の会員数は27名(準会員含む)。月2回(木曜日※週は決まっていない)一関市摺沢市民センター等にて練習を行っている。
〒029-0711
一関市大東町大原字台99-10
TEL:0191-72-2325(代表・太田)
平成29年4月に活動を開始した「オカリナサークル ハピネス」。発足のきっかけは、大東町摺沢でピアノ講師をしていた小原ヨシエさん(令和5年1月逝去)が、一関市摺沢市民センターに「摺沢市民センターの事業としてオカリナ教室ができないか」と相談したことでした。
20年程前にオカリナに出会い、通信教育でオカリナを学んだという小原さん。「オカリナの魅力を伝えたい」という小原さんの情熱が伝わり、平成27年、同市民センターにて、小原さんを講師としたオカリナ教室が開講します。
当初は数人でスタートしましたが、次第に受講生が増加。翌年には第2期生も加わり、月数回の練習に励んでいると、地域からの演奏依頼が来るようになりました。
その後、市民センターによる2年間の教室を卒業した第1期生が自主サークルとして独立することに!平成29年4月、太田幸枝さんを代表に同会が発足すると、同年翌月には、オカリナ教室の受講生と共に宮城県仙台市で開催された「第1回オカリーナ音楽祭」に岩手県唯一の団体として参加するという大舞台も経験しました。
翌年は第2期生が、さらに翌々年は第3期生が教室卒業と同時に入会。その後も毎年のように入会希望者があり、最大時には30名を超えるサークルに成長しました。
現在も代表を務める太田さんは、「独立する事はとても勇気が必要でしたが、みなさんに支えられて継続することができています。音楽の素晴らしさを教えてくれた講師のヨシエ先生は、晩年は病気の進行により自らは大好きなオカリナを演奏できない状態でしたが、それでも絶対に弱音を吐かずいつもニコニコと私たちに演奏の楽しさや音色の美しさを教えてくださいました。今度は私たちがその楽しさや音色の美しさ、癒しをたくさんの人に伝え届けてあげたいんです」と語ります。
「演奏者、聴衆者ともにオカリナの音色で楽しく幸せな気持ちに」という思いが込められているサークル名の「ハピネス」。大東町内のみならず、東山、室根、千厩、一関地域からオカリナ愛好者が集まっています。
練習は月2回で、演奏にはギター伴奏がつきます。レパートリーも100曲以上に増えましたが、難しい曲になると「指が追いつかない」「息が続かない」などの声がチラホラと聞こえはじめました(本番ではなぜかバッチリですが)。
そのような状況を踏まえ、小原さんが目指した「オカリナの楽しさを広める」ためには、「まずは自分たちが楽しまないといけない」と、原点に立ち返り、現在は「間違ってもいいのだから、みんなで楽しく演奏しましょう!」をモットーに活動しています。
「メンバーが楽しむ」ということを何よりも大切にしているという太田さんは、「会員は60~80歳代。みなさんの意欲が素晴らしく、自慢のサークルです。まさに『生きがいづくり』『健康づくり』『生涯学習』の極みです。そして『ここへ練習に来るのが楽しみ』という声もたくさん。コロナ禍でサークル活動を休まざるを得ない状況も続きましたが、令和4年度からは、ほぼコロナ禍前の練習状態に戻り、各所からも演奏披露のお声がけを頂き、みんな元気に楽しく活動ができている」と微笑みます。
肺活量は加齢とともに減少していくものですが、「オカリナを吹くことでそれが鍛えられ、さらに譜面を見ながら指を動かすことで認知機能衰退の抑制にも効果が期待される」と太田さん。
オカリナは気鳴楽器の一種。私たちに身近なリコーダーなどとは共振系の形状が異なっており、演奏者の息遣いで音の温かみが深まる楽器であるといいます。鳥のさえずりを連想するようなオカリナの音色は、人を癒し、穏やかな気持ちにさせ、人々を魅了します。
発足当初はオカリナという楽器の珍しさもあり、自治会の収穫祭、敬老会、新年交賀会など、様々な地域イベントから頻繁にお声がけが。小原さんは「絶対に断らない」という姿勢で対応し、その魅力を広めてきました。
「聴いてもらうという楽しみの場。聴いてくれるという嬉しさ。それが私たちの励みになり、そしてこれからもその魅力を広めていければと思う」と語る太田さんは、共に切磋琢磨した仲間と共に、オカリナの音色を里山に響かせ続けます。
おおた ゆきえ
太田 幸枝さん
音楽が大好き。「FMあすも」で受講者募集のお知らせを耳にしたことで、第1期生として教室に参加しました。
A.和気あいあい みんな楽しく 脇 会 合
さとう ひろあき
佐藤 博昭さん
「オカリナ教室」を開講した当時の市民センター所長。オカリナ演奏にギター伴奏で参加しつつ、退職後も相談役として尽力しています。
A.仲間
令和5年2月から2代目講師に元小学校教諭の伊東さんを迎えました。月2回の練習を無理なく楽しく開催しています。
令和5年3月は東山町で開催された「東山うれし市」で演奏。日頃の練習の成果を存分に発揮しました。
サークルメンバーは、ほとんどが大東町内在住。「ここに来ると話もできて楽しいね」と第1期生は語ります。
令和2年11月に曽慶2区で開催された自治会事業(交流会)で演奏。約100曲あるレパートリーから適宜選曲しています。