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千厩夜市に参加したときの集合写真(平成24年)
(idea 2023年9月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
平成17年12月に「マジック研究会」としてスタートし、平成22年1月に「一関マジックの会」に改称。毎月第3土曜日の例会ほか、市内外のイベントに参加、福祉施設等への慰問活動などにも取り組む。現在の会員は7名。
住所 一関市山目字館64-72(事務局長・小山)
TEL 0191-21-0148 / 090-8178-2376
FAX 上に同じ
子どもからお年寄りまで、各種年代の笑顔に溢れるたくさんの写真たち。取材時に見せていただいた同会の活動記録写真の数々からは、見ている側・披露している側の双方が楽しんでいることが、臨場感を持って伝わってきます。
介護老人福祉施設職員の「利用者を楽しませたい」、婦人交通指導員の「交通安全教室の際に、ただの指導ではつまらないので何か余興的なものを覚えたい」など、「自身が普段携わる活動をより良くしたい」という思いが共通した仲間たちでスタートした「マジック研究会」。
結成はしたものの、当初はマジックの経験が無い素人の集まり。マジックを教えてくれる指導者を探していた時、会員が偶然、「カトリック一関教会」のクリスマス会でマジックを目にします。
披露していたのは、マジックが趣味だった同教会の世話人(当時)・阿部輝雄さんで、さっそく阿部さんを指導者に迎え入れることに。阿部さんからマジックの技を教わると、幼稚園のイベントに出演するなど、次第に活動の幅を広げていきました。
平成22年1月、マジックの技が「ある程度、習得できた」という理由から、団体名を「一関マジックの会」に改称。結成時からの会員である菅原るみ子さんは、「結成した当初は、活動の拠点がなかったため、会員の自宅に集まって練習したこともあった。その後は、会員が勤務する職場を借りて練習するなど、精力的に活動してきました」と振り返ります。
「イベントごとなど、声がかかったら断らないのが我々のモットーです」と話すのは、同会の事務局長を務める小山峯雄さんです。その言葉の通り、同会では、市内の幼稚園や介護老人福祉施設、老
人クラブ、民区のイベントなどにも積極的に参加し、マジックの披露をしてきました。
市内のイベントのみならず、会員のつながりで富山神社(山形県最上町)の例大祭にも約10年前から毎年参加(コロナ禍で自粛。今年は3年ぶりに参加)している同会。例大祭には、近くの幼稚園から園児たちも訪れますが、「神楽は子どもには少し難しいため、訪れた子どもたちを楽しませてほしい」と、宮司が同会にマジックの披露を依頼したのだとか。小山さんは、「子どもたちにマジックを披露すると純粋に驚き、少しタネを明かすと笑ってくれる。その表情の変化を見ていると、私たちも『もっと楽しませたい』という意欲が湧いてきます」と笑顔で話します。
同会では、マジック披露後にも観客を楽しませたいという思いから、「バルーンアート」や「南京玉すだれ」の修練にも励んでいます。
バルーンアートは、子ども主体のイベントで披露することが多く、風船で作った花やウサギ、キリン、剣などは子どもたちへプレゼント。南京玉すだれは、唄に合わせて様々な形に変化するすだれが、年齢に関係なく誰でも楽しめるという理由から、同会の芸に加え、修練中です。
現在は、一関市山目市民センターを会場に、毎月第3土曜日に例会を開き、情報交換会やマジックの修練等の活動を行っている同会。会員同士の交流を深める機会として、決起集会や新年会なども行い、会員同士の交流の機会も大切にしています。
会員の鈴木民哉さんは、「当会の活動が長く続いているのは、コミュニケーションが上手に取れているから。お客さんを楽しませることも大事だが、自分たちも楽しむことが大事。それが長く活動を続ける秘訣かな」と微笑みます。
小山さんは、「マジックを見た人が『次は私のところでやって』と声をかけてきたり、いつも声をかけてくれる幼稚園などから『前回の〇〇〇(技)はしないんですか?』などのリクエストがあると、自分たちの演技が『ウケたのかな?』と感じ、とても嬉しい気持ちになります」と、語ります。
多いときは10人ほどの会員がいた同会も、高齢化などで会員数が減少。「人を楽しませること、喜ばせることが好きな人はぜひ入会してほしい」と新規会員を歓迎しています。会員がマジックを修練する機会を用意するとともに、マジックを通して、子どもにも大人にも「心の豊かさ」を届けられるよう、笑顔を絶やさずに活動し続けます。
おやま みねお
小山 峯雄さん
元々マジックに興味があり、研究会結成後の平成21年に入会。得意なマジックの技は、「消えるハンカチ」と「剣飲み」です。
A.自分も皆さんも楽しむ会
すがわら るみこ
菅原 るみ子さん
研究会結成時からの会員で花泉町在住。「南京玉すだれ」の会員の中で上位のスキル。得意なマジックの技は、「ハンカチの予言」。
A.皆さんの笑顔 そして私の笑顔
取材終了後、小山さん、菅原さんに南京玉すだれで様々な技を披露していただきました。写真は「東京タワー」です。
マジックで使用する小道具の中には手作りのものも。人を楽しませる華やかな舞台の裏には、地味で地道な作業もあります。
地域の行事でマジックを披露したときの様子(令和3年)。子どもからお年寄りまで、約30人の観客がマジックを楽しみました。
イベント参加時に欠かせないのがバルーンアート。風船が様々な形に変わる様子は、子どもたちの心を掴みます。