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代表　佐々木孝幸さん（中央）と会員の皆さん

（idea 平成30年３月号掲載）※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。

◆代　表：佐々木孝幸さん

◆住　所：〒029-0202 一関市川崎町薄衣字法道地59-7

◆電　話：0191-43-2525

◆活動日：毎週金曜日・19時～21時

（場所：川崎市民センター）

　毎週金曜日の夜になると川崎市民センターから聴こえてくる美しい歌声とメロディー。昭和62年の６月に発足した「川崎コーラスの会」は、川崎地域で初めてできた市民の合唱団体で、40代から70代の男女11名が所属し、文化祭等で発表する歌の練習と会員相互の交流を深めながら楽しく活動しています。

　「皆の歌声がきれいにハモった瞬間が気持ち良い」と笑顔を見せるのは、今回お話を伺った会の代表を務める佐々木孝幸さんです。高校時代はハーモニカバンドに所属し、様々なジャンルの音楽を聴くことを趣味としていましたが、コーラスはよく聴いたことがなく、社会人になってからは音楽活動をしばらく休止。そんな中、同級生の奥さんに「一度、会の歌を聴きにござい」と誘われ、そこで聞いたきれいな歌声に心動かされ、間もなく会の一員に。「なぜこんなにコーラスにハマってしまったんだろう」と首を傾げながらも、毎回の練習を楽しみに30年以上通い続けています。

　「川崎にコーラスの団体ができる」と話題になった昭和62年当時、会発足の発案者で初代代表を務めた千葉昌男さん（故人）は旧川崎村の教育長を務めていました。会を立ち上げるためあちこちに働きかけるなど「とても素晴らしい方だった」と振り返る佐々木さん。教育長退任後も、自宅がある盛岡から川崎を往復して歌唱指導や指揮を行い、多い時では45名ほどいた会員をリードしてきました。

　その後、歌唱指導や指揮が別の方に変わっても“歌詞の心をよく味わって歌いましょう”というモットーは変わらず。音符を追うだけではなく、中味を味わって歌うことが美しい歌声を創り出すということを念頭に置き、歌詞を頭に入れ楽譜を見ないで歌うことを基本としています。以前は歌詞を手話で表しながら歌うコーラスに挑戦した年もありましたが「年配の方が多いので、さすがに最近は頭の回転が鈍ってきてね」と苦笑い。皆ができる内容とペースで活動に取り組んでいます。

　練習の合間の休憩時間は世間話などの雑談で盛り上がります。会員は職業も年齢も違う人同士だからこそ話す内容も様々。佐々木さんは過去に自治会長や民生委員を務めていた経験から「人が集まり色々な話をするのが一番良い。何気ない会話や情報交換が皆の楽しみや笑顔をつくり、『あの人最近（活動に）出てこないね』とか自然に人を気にするようになる。特に男性は年を取るにつれ家に引きこもりがちになる人もいるし、人と顔を合わせることが安否確認にもなる」と語ります。“来る人拒まず”の同会には、会員の家族をはじめ地域のどなたでも活動に参加できるようにしています。

　同会では歌の発表のほか、コンサートの企画も行っています。平成30年３月31日には、川崎町薄衣出身の音楽家である「レジェンド」の菅原浩史さん、元「東京混声合唱団」の松岡洋一さんを招いて行う「川崎ツインコンサート 川崎音楽祭」を予定。２人は現在同会で歌唱指導とピアノ伴奏を行っている吉田富美恵先生のピアノ教室の教え子で、２人を幼い頃から知る会員もいるそう。ステージでは同会とのコラボレーションもあり、今はその練習に力を入れています。

2015年に開催した「レジェンド」コンサートで撮った記念写真