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同会が主催した初めての陶芸教室(令和5年7月)での集合写真。
後列左から3番目が会長の小野寺千恵さん。
(idea 2024年8月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
陶芸を楽しみたいという思いから、令和5年7月に発足。一関市東山市民センター2階第2研修室にて陶芸教室を年4回開催し、各回のテーマに沿って作品を制作。陶芸教室には誰でも参加可能で、参加人数は約30人。
※問い合わせは一関市東山市民センターへ
TEL:0191-47-2243
「作品を作っていると、みんな目を『キラキラッ!』とさせるんです。そして、出来上がったものを見て、また『キラキラッ!』とする。いつかみんなが作った食器で、お茶会やクリスマス会をしたいねって、先生と話しているんです」と、笑顔で語るのは、「陶芸クラブkirameki」の名付け親である松岡律子さん。「いつまでもきらめきたい!」という思いから命名しました。
同会発足のきっかけは、令和4年に「いわて生協」が主催した陶芸教室。「いわて生協」では、地域の組合員が集まり交流するため、様々な企画を実施しており、陶芸教室はその中の一つでした。
過去に陶芸体験をしたことがあり、「陶芸の魅力に惹かれていた」という小野寺千恵さんは、この陶芸教室に参加したことで、陶芸への興味が過熱。「今回の教室だけで終わるのは勿体ない」と考え、陶芸を指導してくれた小山澄江さんが構える「あすみ工房(一関市厳美町)」に、友人の松岡さんを連れて「もう少しやりたい」と相談に行きました。
「陶芸の魅力を広めたい」という思いがあった小山さんが協力を申し出てくれたことを受け、小野寺さんたちは地元・東山町で陶芸を体験できる機会を創出しようと動き出します。
地元には陶芸教室等がなく、陶芸に興味がある人がいるのか不安はありましたが、知人を中心に声をかけると、15人ほどの参加希望者が!そこで、小野寺さんを代表に団体として活動することとし、会員や参加者という枠に捉われず、緩やかな組織体として「陶芸教室」という場を提供していくことにしたのです。
陶芸教室に参加する人は大多数が地元の人ですが、一関市外からの参加者も。「ご近所さんとか、子どもが同級生など、周りの人に声をかけた形なので同じような年代で集まっています。べったりした感じはなくて、たまに会って『久しぶりね』という距離感で、心地いいです」と微笑む小野寺さん。
今では多い時で参加者が30人になることも。「毎回来なければいけないという縛りはないです。もちろん1回きりの体験でもいい。去る者は追わず来る者は拒まずの精神でやっています」と、初めましての人も気軽に参加でき、続けたい人には続けやすい環境を意識しています。
その一つが制作工程。通常、陶芸は土(粘土)を練ることから始まりますが、同会の陶芸教室の場合、講師が調合した土を用い、基本の成形方法を教えてもらいながら、作品作りに励みます。「私たちは、粘土を成形して釉薬の色を選ぶまでしかやりません。毎回工房まで行くと、長く続けられない方もいるので、最初はこのスタイルで始めました」と、参加者の負担をなるべく少なくする事をモットーにしています。
生徒が成形した作品は、講師の小山さんが整えて焼くため、失敗もなく、「粘土の状態までしか知らないから、自分の想像を超える素晴らしい出来になって手元に届くのがいつも楽しみ」と、同会員は口を揃えて語ります。
「子どもの頃、図工で『やらされていた』感覚の粘土じゃなく、自分がやりたくて触る土の冷たい感じが気持ち良いんです」と、その魅力を語る同会員の鈴木真由美さん。共通テーマで作った作品をみんなと見せ合い、仲間と同じ時間を過ごすことも、陶芸教室の楽しみとなっています。
同会の陶芸教室は毎回テーマを決めていますが、一通りの器は取り組んだため「今後のテーマを工夫したい」と考えている小野寺さん。講師とも相談し、次回は土を変えてみたり、同じ皿でも家族用を作ってみたりと、次のアイデアを練っている段階です。「今までの土は重みがあったので、軽い土で作るのも良いかも。次は何を作ろうか考えるのが楽しみ」と、まさに団体名の通り松岡さんもキラキラとした表情を見せます。
「参加者は随時受け付けています。土を成形するだけなので、色付け等をやりたい人には物足りないかもしれませんが、その分気楽にできますよ」と小野寺さん。陶芸教室をきっかけにもっと陶芸を極めたい人は、講師の工房に通うという選択も可能です。
来たい時に来て、作品を作って、片付けをして帰る。純粋に陶芸を楽しむだけの、ちょうど良い距離感。これからも楽しんで、陶芸仲間との時間を続けていきます。
すずき まゆみ
鈴木 真由美さん
「仲間と共に自分の好きなこと、自分がやりたいと思ったことに向き合える、貴重で楽しい時間です」と、年4回の陶芸教室を楽しみにしています。
A.自分時間
まつおか りつこ
松岡 律子さん
「やり直しがきかないからね、自分が好きでやっている他の趣味でも、緊張感を持ってやることって少ないから」と、陶芸の魅力を語ります。
A.高度な緊張感
「ひもづくり」や「いたづくり」等、陶芸の基本を学びます。約2時間で1作品仕上げるため、集中して取り組みます。
自分が作った茶碗で食べるご飯は、一段と美味しく感じます。家族へのプレゼント用に作品を作る人も。
成形が終わったら、釉薬の色を選びます。「色で印象が変わるから」と、悩む時間も楽しみの一つです。
令和5年の「東山文化祭・松川会場(一関市松川市民センター)」に作品を出展。今年の文化祭にも出展する予定。