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(idea 平成24年vol.8掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
事業所:「宅老所せんまや」「宅老所せんまや2号館」
〒029-0803 一関市千厩町千厩字町浦185番地
NPО法人千厩まちかどケアセンターの代表者である谷藤さんは、平成15年まで県立大東病院に勤務し、その間に旧大東町の保健福祉分野の方々との連携を通して地域の介護事情を学びました。そこで、医療だけでは救えない人々の存在を目のあたりにし、医療分野と保健福祉分野が連携した医療介護施設の設立を決意。平成18年に岩手県からNPО法人認証の権限を一関に移譲になり、市内で第一号となる法人の認証を受けたのち、平成19年に小規模多機能型居宅介護施設「宅老所せんまや」を開業しました。
宅老所せんまやの一番の特徴は、谷藤内科医院と介護施設が併設されている所です。内科医院で地域の方の健康状態を診て、介護施設では「通所」を中心に随時「訪問」、「泊まり」を組み合わせてニーズに合ったサービスを提供します。ここでは、介護予防体操、健康講座など、利用者さんの体調を支えるサービスが受けられる他、地域行事への参加や、季節行事等の楽しいイベントも行います。最近は、地域で行われた人形展や、室根山の美しい紅葉を見に行く活動を実地しました。
また、宅老所では近隣に住む方と協力して10月に芋煮会を開き、みんなで調理した後におしゃべりを交えながら楽しく食事をしました。中には「久々に包丁を握ったわ」と嬉しそうに調理するおばあちゃんの姿も。自分達の手で作った料理は格別で、利用者さんの笑顔が印象的だったそうです。この他、地域の方や団体との交流会を頻繁に行い、定期的に発行している新聞には、地域の方との交流を楽しんでいる利用者さんの笑顔が沢山写っていました。
「ありきたりなことですが、お年寄りや認知症等ハンディキャップを持った人が住み慣れた所で安心して暮らせるように、我々が支援していきたいという目標があります。そのために、医療と介護のネットワークを築きながら、できるだけ漏れのないように利用者さんを支えていきたい。」と谷藤さんは支援に対する意気込みを語ります。
利用者さんのお世話をする職員の方はみんな笑顔で、お見送りする送迎車が見えなくなるまで深々と頭を下げる職員の方の態度からは、利用者さんを思いやる気持ちが伝わってきました。これからも地域に親しまれる医療介護施設として、地域の方の健康を支え続けてほしいと思います。