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喜楽会(老人クラブ)とPTAが合同で取り組んだ花壇整備(令和3年度)
(idea 2022年8月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
真滝地域は「狐禅寺地区」「滝沢地区」「真柴地区」に分けられ、東中田自治会(行政区は「東中田区」)は真柴地区に位置。約700世帯1640人が暮らし、班数は64班。自治会加入率は95%(内訳:戸建て99.9%、アパート関係73%)。
昭和53年、真滝13区内で「岩手県労働者住宅生活協同組合」による計620区画もの団地造成が始まります。昭和54年8月に第一団地が完成し、入居者の受け入れが始まると、翌年3月、入居者(新住民)を中心に「民区設立準備委員会」を組織。真滝13区からの分区に向けて動き出します。
同年9月、真滝13区から分区し、一関市149番目の行政区として「東中田区」が誕生。同時に現在の自治会の前身となる「東中田民区」が発足しました。
最大時には1900人もの住民が暮らしたマンモス行政区ですが、その規模ゆえに自主防災の取り組みには試行錯誤を重ねてきました。
平成20年3月、当時の民区組織内に「東中田自主防災会(以下「自主防」)」が発足。奇しくも同年6月に「岩手宮城内陸地震」、平成23年3月に「東日本大震災」が発生しますが、この2つの大震災に於いては自主防の活動は十分とは言えず、住民の間からは「自主防があるのに、組織として活動が見えない」と厳しい声があったとか。
そこで平成23年10月、自主防内に「自主防災会運営見直し委員会」を設置。約650世帯(当時)の安否、家屋等の異常の有無をいかに確認するか、検討を重ねます。翌年4月、自治会内を3ブロックに分け、各ブロックにブロック長・隊長・防災班長を配置。自治会役員は本部設営や各ブロックからの情報(要請)対応を行うなどの体制に整えました。
さらに「地域巡回報告書 兼 要支援者台帳※1」、「東中田自主防災会人材(財)台帳※2」等を作成。定期的に確認・更新する機会を設けるほか、補助金等を活用しながら防災資機材も揃えています。
※1 災害時、防災班長が担当エリアを巡回し、住民の安否確認と家屋や付近の異常の有無を報告するためのもの。班単位で作成し、毎年定期見直しを行います。
※2 災害時を想定し、自治会に居住する医師や看護師、調理師等の有資格者のほか、防災ボランティア経験者など、有事の際に協力可能な人材をまとめたもの。
自主防の事務局としてこの体制見直しにも携わった現自治会長の登嶋秀さんは、「この体制は、地域内の安全・安心につながるだけでなく、他事業でも活用し、今では約700世帯をまとめる機能に
もつながっている」と、検討の成果を実感しています。
平成27年4月、規約の一部改正により「東中田自治会」に改称すると、同年6月、より発展的な自治会組織を目指すべく、同自治会では「東中田自治組織等検討委員会」を立ち上げます。
延べ10回の会合を重ね、平成28年3月、「東中田自治会組織等に関する答申書」にまとめ、自治会長へ提出。この答申書が現在の自治会運営に活かされています。
また、行政区内の自治会補助機関、自治会が活動を支援する団体、自治会住民が組織する趣味等の交流団体、行政関係機関などが参加する「諸団体連絡協議会」を毎年2月頃に開催。自治会の新年度事業案を説明するとともに、意見・情報交換の場としています。
毎月全戸に配布している自治会広報にも力を入れている同自治会。総務部長が作成しており、毎月開催する自治会役員会の内容や関係諸団体からの周知依頼情報、住民からの声などを掲載。10か所ある掲示板も積極的に活用し、情報共有に努めています。
住宅が密集する同自治会ですが、草木などの緑地もあり、環境部が環境整備(草刈り)を担当していました。しかし、協力者が少なく、常連参加者からは「不公平」という不満の声が……。
そこで令和4年4月、「東中田環境維持隊」を自治会内で結成し、環境部から草刈り業務を移管。作業を行う隊員を募集すると、46名という予想以上の反響(応募)が!基本はボランティア作業ですが、活動日数に応じた「行動費」を年度末にお渡しすることで、不公平の解消に努める予定です。
また、自宅敷地内や植木の剪定等ができずに困っている高齢者や空き家の管理者等から依頼を受け、有料(安価)で作業を行う「東中田環境お助けサポート隊」も15名の有志で結成(同時期)。既に数件の依頼も来ています。
「当自治会が環境整備に力を入れているのは、ここを訪れたときに『きれいな地域だな』と感じてもらいたいから。それが新規入居につながってくるかもしれない」と笑顔で語る登嶋さん。今できることをみんなで考えながら、「明るく住み良い地域」を目指しています。
としま しげる
登嶋 秀さん
自治会長(累計6年)と行政区長(3期6年)を兼務。「散歩を兼ねて団地内のゴミ拾いをしてくれている方々もいてありがたい」と、住民への感謝も忘れません。
A.住民との和と実行力
かねだ まさる
金田 賢さん
副自治会長と副行政区長(2期4年目)を兼務する金田さんは、24年前に同地区に移住。役員の中でも2番目に若く、期待の星です。
A.ゆるやかな繋がり したしみづくり
東中田区発足40周年を記念し、令和2年度に設置。カラフルな案内板からは人口規模の大きさが伝わってきます。
「東中田環境維持隊」の集合写真。隊員の後ろに見える旗は隊のシンボルとして隊員が作成!隊の意気込みを感じます。
毎年9月の第1日曜日に行っている防災訓練ですが、昨年度はコロナ禍で中止(写真は平成30年)。今年こそは……!
令和2年度より資源回収(缶・ペットボトル)を開始。令和3年度からは古紙も追加となり、自治会運営費の一部を担います。