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老若男女が参加する秋の運動会での一コマ(平成21年)
(idea 2020年8月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
昭和63年発足。川崎町と藤沢町に接し、約80世帯310人程が暮らしています。総務部、運動部、女性部、産業部で組織されています。
「小田梅田は千厩町の入り口であり出口」と話すのは自治会長の小野寺文榮さん。川崎町と藤沢町に接し、国道284号線をまたがって「東小田(新道)」「西小田」「梅田」の3地区で形成されています。地区内には国道沿いにショッピングセンターや工場などが並び、人や物の流れが大きい地域であると同時に、「千厩」の地名発祥の地ともいわれる歴史ある地域でもあります。
自治会発足以前の昭和53年に地区内の新道組を中心に「千厩地名発祥の地保存会」を組織し、石碑や看板などの管理や整備をしてきた同地区。その後、昭和60年に自治会の前身となる千厩町生活合理化推進運動協議会小田梅田支部を経て、昭和63年に小田梅田自治会を結成。集会施設がなかった結成当時には、バスを改造した集会所を住民自らで作るなど協力し合って活動してきました。
同自治会の活動について「昔から協力体制が良い」と話す小野寺さん。自治会単独での夏祭りや運動会などの行事は発足当初からゆるやかに続いています。
夏祭りは自治会館で8月に開催。自治会内で役割分担をし、手作りの流しそうめんやステージ発表などを楽しむほか、外部の屋台やゲストも呼ぶのだとか。
夏祭りの運営に関しては、必ず毎年開催するのではなく、近年は「その年の状況を見てやれる年にやる」というスタンスを取っており、「毎年続けなければいけない」でも「一度やめたらなくなってしまう」でもなく、柔軟な対応での継続を図っています。
秋には運動会といものこ会を開催しますが、自治会内の約7割が参加。運動会には防災訓練の要素も入れ、競技の中で消火器の使い方を学ぶなど、人が集まる機会を活かして負担になりすぎない運営
も心がけています。
東日本大震災の直後は、地区内の雇用促進住宅梅田宿舎(現在は民間企業が運営)に沿岸地域等での被災者が多く暮らしていました。その際には雇用促進住宅の草刈りを自治会として協力したり、支援に訪れていた団体や学生との交流会を一緒に行うなど「縁と絆」をテーマに支援。自治会の行事に招いた際には「千厩の人たちは温かくて優しい」と喜ばれたそうです。
高齢化などの影響で、昔からの活動をそのまま続けることの難しさを話された上で、小野寺さんは「こうした行事を通じて地域のみんなが一同に会して食べたり飲んだりする機会がないと、本音で話せる場がなくなる」と自治会活動の中で住民同士の交流の機会をつくることの大切さを語ります。
平成30年度からは、「週イチ倶楽部※」である「健体康心の会小梅クラブ」を立ち上げた同地区。毎週土曜日に自治会館にて活動しており、いきいき百歳体操やキャップ・ハンディ体験などを通して、思いやりの気持ちを学びながら健康づくりに取り組んでいます。
さらに、毎月第3土曜日は「ふれあいサロン小梅会」を開催。サロンや体操に行きたくても足がないというお年寄りのために、役員での送迎を行っての活動日にしています。
今年度は、新型コロナウイルスの影響で、4月~5月は開催を見合わせていましたが、状況を見ながら、感染対策にも気を付けて少しずつ再開しています。
両活動が開催できず、なかなか外出や見守りなどが難しい期間には、いつも参加している近所の人同士で声をかけ合うなど、これまでの交流を通した自然な見守り体制ができていたとのこと。自治会活動を以前のようには開催できない状況が未だ続いていますが、「何か出来る形で住民がつながれるものを考えていきたい」と、この状況下での自治会の役割や活動のあり方を模索しています。
自身は千厩町外から婿として小田梅田に来たという小野寺さん。「小田梅田に婿に入って良かったと思っているし、これからもみんなに住んで良かったと思われる地域にしていきたい」と地域への想いを語ってくださいました。
※一関市が立ち上げ支援をしている、週に1回以上、公民館や集会所等に集まって、「いきいき百歳体操」を中心とした運動を行う団体
おのでらぶんえい
小野寺文榮さん
「自分は口下手なので黙々と動く方が向いている」と控えめに話す小野寺さん。取材をお願いした際にも花壇の手入れに汗を流していました。
A.生まれて良かった!住んで良かった!嫁いで良かった!わが部落の自治会
しばたのりお
柴田律夫さん
地域のみんなの健康を気遣い、サロンの運営や送迎も積極的にこなしています。「千厩地名発祥の地保存会」会長も兼任。
A.歴史と文化の千厩地名発祥の地
源義家が戦の際にこの岩窟に千頭の軍馬を繋いで雨露を凌いだとされることから「千厩」の地名発祥の地と言われています。
自治会館や駐車場を使って、ジュースの早飲み競争などユニークな種目のほか、防災訓練の要素も種目に取り入れています。
自治会手作りの流しそうめんは夏祭りでの恒例企画で子どもたちに大人気。毎年竹を切り出して流し台を作ります。
いきいき百歳体操で体を動かした後は、持ち寄ったおやつなどを食べながら、会話を楽しみます。