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自治会長 鈴木正敏さん
(idea 平成29年10月号掲載)※掲載当時と現在では情報が変わっている可能性があります。
◆自治会長:鈴木正敏さん(4期7年目)
◆県道前沢東山線や猿沢川が通り、エリア内に一関市役所東山支所や幽玄洞なども擁する東山町長坂の本町自治会は、長坂の中心部に位置し、163世帯401人が暮らしています。
「長い教員生活の間、地元への貢献や近所との付き合いなどはあまりなかった」そう振り返るのは今回お話を伺った東山町長坂の本町自治会長鈴木正敏さん。
鈴木さんが自治会活動に関わるようになったのは50代後半から。途中「自治会長に」という声もありましたが教育に対する思いは断ちがたく、自治会長を引き受けたのは、定年後5年間の学習指導専門員(学力向上推進の助言・指導を行う特別職)勤務を経てからのことでした。
「本町自治会の自慢は誰かが『(行事など)何かをやってみよう』と企画すると協力してのってくれる人が多いこと。事業の運営は部会や事務局員が中心になるが、女性も登用しながら協力してもらい大いに助けられている。また、自治会長になって隣近所や地域の人、地域のことを知るようになった。『遠くの親戚より近くの他人』と言われるが、本町自治会を、隣近所と普段から仲良くして、いざという時に助け合える関係の地域にしていきたい」自治会長として7年目を迎えた現在、数々の経験を踏まえ鈴木さんはそう感じています。
春秋の一斉清掃には100人を超える参加者があるという自治意識の高い本町自治会では、「懇親・交流を重視する」と鈴木さんが語るように、さまざまな形でコミュニケーションを図る事業を行っています。
その代表的なものの1つに「本町わんぱく広場」があり、夏休み・冬休みなど学校の長期休暇期間中に、子供会育成会と連携してさまざまな企画を実施します。近隣の唐梅舘へのハイキングを通じその歴史を学んだり、沢遊びなど自然体験をするキャンプ、もちつき大会やピザ作りなどの料理教室、長のり巻き作り、親子のの、およそ年5~8回程度行われており、他地域の一般的な子供会行事が夏冬1回程度ということを考えると、その取り組みは特筆ものと言えます。
また、200人以上が集まるという盆踊り&演芸大会も老若男女問わない大きな交流の場です。しかも本町わんぱく広場の活動の1つにもなっており、親世代が焼いた焼き鳥を子どもたちが地域の方に振る舞うなど、世代間交流の場にもなっています。ほかにも新年交賀会に併せた新春講演会や、本町自治会単位の「スポーツの祭典」やグラウンドゴルフ、パークゴルフ大会、行政区単位の各種スポーツ大会への積極的な参加など、その取り組みには枚挙にいとまがありません。
その一方「子どもの数の減少など少子高齢化の現実化」「青年部がなくスポーツ以外での若い人たちの参加が少ない」「出入りのあるアパートの方との交流」など、鈴木さんは課題も挙げ、協力・参加してくれる人がやや固定化している現状に対しても「自治会ではいろんな事業をやっているので、来てくれさえすれば楽しんでもらえると思う。より多くの方に関心をもってもらい、参加してくれるようになれば」と期待を込めます。そしてその想いは、鈴木さん自身が作成している「本町自治会だより」の『会員相互の絆を深める情報誌』という副題からも垣間見えます。
「たいしたもんだ長坂未来塾(長坂の地域協働体)」代表など複数の要職を兼務する多忙な鈴木さんですが、「失敗を恐れず、できる範囲で全力投球」と語る姿は、とても古希を超えたようには見えない若々しさに溢れていました。
「本町わんぱく広場」の様子(キャンプ)